どうしてこんなにも初夏の午後と言うのはこうも暑苦しいのだろう…、
暑い、ただ暑い何時もなら眠たくなっている日本史もこの暑さ故に眠たくもなれない。
教室に冷房は付いていてガンガンと空気を冷している、だが窓際真ん中の席の私には冷風なんてちっとも来なくて困っている、
すると、隣の席の男の子がシャツの胸元をパタパタとしながら「ね、暑くね?]と話しかけてきた
「な〜!もっと冷房強くなんねーかなー?」と男の子。生憎、日本史の先生はゆるくて話をしていてもあまり注意を受ける事は無い。
「え、?あなたさん、帰宅部じゃなかったっけ?」と聞かれ あぁ、そう言えば私って帰宅部だっけ、と私が何にも属していない事を思い出す、
男の子がふっと笑った「いや、なんでそんなに疑問系なんだよ!」とツッコミを入れられた
アヒャヒャとでも効果音が付きそうな笑い方をする、よく笑う子だなーなんて思っていたらふと男の子の目が下を向いた
と問いかけると「いや、あなたさん手ぇちっさいな、」と不思議そうにこたえる
「は?いやいや!これでおっきいとかなめてるでしょ!」なんて大きく反論されてしまった、そんなに小さいかな、私の手、?「だってほら!」と言いながら男の子が私の手を掴んで男の子の手と合わせてくる
「ね?俺より何倍も小さい!」とキラキラした笑顔で問いかけてくる、私の指は男の子の指の第二関節くらいまでしか無い
今までお兄ちゃんやバレー部の皆と位しか手合わせなんてした事なかったから自分がどれ程小さいのか再確認させられた
男の子と色々話しているうちにチャイムが流れ授業が終わった、
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。