ーあなたsideー
今絶賛迷子中、、、皆んなとはぐれちゃった。
私は歩き回らず近くの公園のベンチに座る。
アメリカの夜はどんな人がいるか分からないから怖い。
あいにくスマホの充電は切れてて、当てにならない。
ここは人もいないから道を聞くこともできない。
どうしよう、また皆んなに迷惑かけちゃった、、、
なんで迷子になったかというと、、、、
皆んなと歩いていたら誰かに手首を掴まれた。
その間に皆んなはどこかに行ってしまって、、、
手首を掴んだ人は追いかけてきた。
私はそれを撒いてきたけど、また来るかもしれない。
明日帰らなければならない。
明日までに私は帰れるのだろうか。
ー??sideー
あなたがいつのまにかどこかに消えた。
俺の隣にいたはずなのに、気づいたらいない。
そこは人通りが多くて探してもいなかった。
探しても探してもいなくて、、、
車と歩きで分かれて探しているが見つかるか不安。
あなたはもっと不安なんだ、だから一刻も早く見つけないと、、、
『助けてっ!!!』
近くであなたの声がしたと思った。
近くをよくよく探すと二つの人影が見えた。
一つはあなたに似ていて、もう一つは知らない。
アメリカの人に通じるわけもなかったが、、、
思いっきり睨んだらどこかに消えた。
あなたは俺の胸の中で喚き泣いた。
相当怖かったのだろう。
たまたま車で通りかかった照と一緒にホテルに帰る。
照が車を借りて探してくれて助かった。
車の中で一旦落ち着かせることにした。
ホテルのロビーに行くと皆んなが待機していた。
館さんの胸にダイブしたあなたはまた泣き始めた。
こんな暗闇の中男の奴に絡まれたらそりゃ怖い。
部屋に戻って事情を聞くことにした。
事情を聞いてる最中も思い出して震えて泣いていた。
明日帰るっていうのにこんな事件が発生するなど思ってもいなかった。
next→帰りの飛行機
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。