第10話

 09 | アホ! 
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2026/02/26 08:40 更新







  ‹ 猫咲 side ›




 印南 
 猫咲!すまない 
 猫咲 
 印南、珍しく遅かったな 





  今日は二人で仕事の日。
  駅で印南と合流後、桃がいるらしい山の中に
  ふたりで歩いていく





 印南 
 今日は風が強いな、 
 猫咲 
 そーだな 




  本当ならこんな森は早く抜けるに
  越したことはないのだが、

  印南の足の遅さに合わせて
  ゆっくりと走って山を登る



  数分登って、印南の体力が尽きそうになり
  休憩を挟もうとすると、どこからともなく
  悲鳴が聞こえてきた


 猫咲 
 …… 印南、行けるな 
 印南 
 あぁ 




  声のするほうへ、俺が先に走っていき
  鬼の村を襲っている桃を見つけた

  村にいるのは隊員だけで
  森の方にも他の桃がいる気配はない。


  ……いけるな、俺の1人で。






 猫咲 
 …… 桃太郎さーん
 何やってるんですか? 
 猫咲 
 丁度良かった、 
 僕が相手しますよ、地獄まで 
 猫咲 
 勿論、覚悟はできてますよね? 



  俺の言葉にムカついたのか、
  何も考えずにバカみてーに突っ込んできた桃が
  阿呆らしくて俺の口角は上がった


  風が俺の背を押すかのように吹く
  今日は早く帰れそうだ










   ***










 印南 
 猫咲 …… ゲホッ 
 もう終わったのか 
 猫咲 
 おー、雑魚だったからな 





  桃を全て片付けると、
  思ったよりも速く、印南がやってきた。


  後片付けをお願いするべく
  鬼の隊員を呼んでいると、
  村の住人と思われる子どもが駆け寄ってきた





  
  
    
 おに ー さん ! 
 助けてくれてありがとう! 
 猫咲 
 仕事をしただけですよ 
 印南 
 君を守れて良かったと言ってるな! 
 猫咲 
 嘘を吹き込むんじゃねぇ 





  まぁ、別に嘘でもないけれど
  勝手に意訳されるのは勘弁して欲しい


  そう思っていると強い風が吹いて
  俺の前髪は宙を舞い、額に冷たい感覚がきた



    
 あ! 





  そのとき、子どもが俺の顔を指さして
  驚いた顔をした

  …… なんだ、物珍しいものでもあったか?


  まぁたしかにさっきまで顔を隠していたし
  初めて俺の顔をちゃんと見たから驚いたのかも

  なんて考えている最中に、
  昨日のことが脳裏に過ぎる






    
 おにーさんのおでこに 
 アホ!って書いてある! 
 印南 
 なんでだ……?誰が…… 




  あーもう、そうだった。
  すっかり忘れていた。


  あのバカ同居人が昨日、
  仕返しだと言って寝ぼけた俺の額に
  ペンを向けていたじゃないか。




 猫咲 
 あの野郎 …… 





  ふつふつと腹に溜まる怒りを感じて。
  速攻あのバカを吹っ飛ばしてやりたくて。


  印南を置いて俺は帰路についた。







  To Be Continued ▶︎








  自業自得な猫咲お兄さんでした


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