昨日見たかっこいい女子のことをずっと考えていた。
あの廊下にいたってことは、多分先輩。
きっとそうだ。
ただそれだけの事。
その日の放課後。
なつを待たせてるから、私は走って玄関に向かっていた。
あれ!?
スマホがない。
さっきまでポケットに入ってたのに。
慌てて引き返す。
どこ??
うろうろしていると、
そう言って顔を上げると、昨日の先輩。
慌てて逃げる。
ダメだ。
また惹かれちゃう。
見た目もかっこいいし、落とし物拾ってくれるとか…!
俺…??
えー、もう、男子としか思えない。
ひなた先輩は、ニコッと笑って帰っていった。
なんで、名前なんか聞いたんだろ?
よろしくな、だって!!
やばいやばい!
相手が同じ女子校に通う先輩なんてことは、もうとっくに忘れていた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。