第25話

煩いから抑える
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2025/12/13 08:38 更新








  その後、不破湊の提案でクレーンゲームの
  コツを教えてもらえることに。
  正直、あまり乗り気ではない。

  でも、ノリが悪いヤツだとは
  絶対に思われたくない。

  そんな心の狭間で迷っても、
  結局私は押し負けてしまうのだ。



  そういう人間だ、私は。
あなた
 (そんなのもうとっくに知ってる) 


  財布に手を突っ込んでまさぐる。
  
  百円玉はあと何枚あったっけ…
fw
 あ、ちょっと待って〜。 
 お金は良いよ、俺が出すし 
あなた
 え?ホントに?私出すよ全然 
fw
 いやいやここは譲って、な? 
あなた
 …そこまで言うなら、まぁ良いけど… 
fw
 よしゃ!ありがとーう 

  どこまで気遣いができるんだ、この男。
あなた
 (なんだか調子狂うな…) 





fw
 じゃあ、始めるよ 

  ただただクレーンゲームを教えてもらう
  だけなのに、耳元でその甘い声を
  囁かれると、ドギマギしてしまう。



  掌がそっと重なる。

  どこまでも優しくて、大きい掌だ。



fw
 ここは…こうで…そう、良い感じ! 


  指をとんと押されて、そこを操作する。

  それを繰り返していくと、アームが
  ぬいぐるみの紐に引っ掛かる。




あなた
 と、取れた…! 

  もしかしたら人生初かもしれない。

  クレーンゲームで、こうやって、
  しかも人前で、景品を取ることが出来たのは。


  ほぼほぼ不破湊の力で取れた気もするが、
  そんなことよりも取れた、という事実の
  方がよっぽど私にはデカいことだった。
あなた
 やった…!うわ、嬉し… 

  もう興奮って言っても良い。
  子供みたいに取った景品を大事に手に乗せる。

  もともと別に特別欲しかったわけ
  ではないのに、なんだか無表情を
  貫いているくまのぬいぐるみが急に
  愛らしく、特別に思えてきた。

  そんな私にずっと視線を向けている不破を
  ちらりと盗み見る。


  とんでもなく甘ったるくて、
  優しく、暖かい視線を向けられていて、
  思わず目を逸らした。

あなた
 (なに、今の) 


  目は時に、口よりもものを語る。

  今の不破湊の瞳は…あれは、一体、
あなた
 (どんなのでも、私には関係ない) 

  だから、気にしてない?

  こんなにも、心臓の音が身体に
  響いているのに、そんな訳、ないじゃん。


あなた
 (あぁもう…!) 

  本当、調子が狂う。



  手編みの瞳をよく見て?
 




 


  とっても可愛いでしょ?(分からん)

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