-----You Side-----
目が覚めると、見慣れない天井があって、
時計は午後2時をさしていた。
起き上がろうとすると体が重くて、頭痛がした。
あっ。そっか、熱出したんだった。
ここは、.....どこだ。
そう言って、廉は私に布団を掛けてくれた。
渡された体温計で、測ってみると。
ピピピピッ 39.4°だった。高熱じゃん。
そりゃ、辛いわけだ。
そう言って立ち上がるけど、
足に力が入らなくて、廉に支えられた。
この感覚。この感じ。前もあったな...。
だめだ。今のメンタルガラス並に繊細だ。
ちょっとした衝撃で壊れそう。
なんて廉が悩んでいると、医務室のドアが開いた。
そこに居たのは、会って、謝りたいと思っていた人。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!