第31話

30話
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2024/03/10 03:42 更新


五条 悟
あなたー!会いたかったよおかえり~!
五条 あなた
………離れろでかいガキ


修学旅行も終わり家に帰ると、早々に抱きついてきた兄さん。


控えめに言って死んでほしい。



五条 悟
お土産は?
五条 あなた
お前に使う金はない
五条 悟
酷いね


『近いうち京都行くから良いけど。』と呟く兄さん。


行くんかい京都。


買ってきた八ツ橋をリビングにそっと置き、部屋に戻った。




五条 悟
……素直じゃないね、全く





















翌日、修学旅行も終わり今日から通常授業。


通常、って言っても異質だけど。もはやそれに慣れつつある自分が怖い。



烏間 先生
みんな、既に知ってると思うが、転校生を紹介する


プルプルと震えながら転校生の名前を黒板に書く烏間先生。


今朝届いた一斉メール。転校生が来るという内容だった。


この時期に転校生。暗殺者だと言うのは一目瞭然で。そして前まではなかった黒いボックスのようなもの。



烏間 先生
…ノルウェーから来た、自律思考固定砲台さんだ
律 
みなさま、よろしくお願いいたします



画面がついたと思えば挨拶だけしてすぐ消えた。


……苦労人の佇まい。


この人は労ってあげよう。いつもお疲れ様です。




彼女はれっきとした生徒として登録されているから危害を加えることは許されない。そういう説明だった。


五条 あなた
・・・



嫌な予感しかしない。



赤羽 業
あれ、授業出ないの?
五条 あなた
うん、今日は1日サボる



どうせ今日は1日授業にならない。


そう思った私は、席から立ち上がり教室を出た。


















烏間 先生
サボりか?


いつもの場所でサボって景色を見ていると、思わぬ来客。



五条 あなた
叱りにでも来ました?


正直、烏間先生が何を考えているのかはまだいまいち分かっていない。


分かっているのは苦労人ってことぐらい。


………うん、お疲れ様です。




烏間 先生
いや、そういうわけではない
烏間 先生
だがまぁ、サボってばかりだと内心に響いてくるとは言っておく


必要最低限のこと以外は話さない。


……なんか気が楽かも。こういう人の方が。



五条 あなた
どちらにせよ今日は1日授業にならない
五条 あなた
現に今、教室は戦場と化してるんじゃない?
烏間 先生
分かっていたのか
五条 あなた
だって相手は機械だし
五条 あなた
そうとしか思えないです



あぐらをかき、背筋をピンと伸ばす。



五条 あなた
私、あの転校生がずっとあのままならもう授業出ませんよ
五条 あなた
授業なんか聞かなくても問題ないし
烏間 先生
すごい自信だな
五条 あなた
笑わせないでくださいよ、自信なんてこれっぽっちもない



私の言葉に烏間先生はわけが分からないというような顔をする。



五条 あなた
ね、烏間先生は私のこと負けなんて知らないって思ってるでしょ
烏間 先生
正直に言ってしまえばそうだな
烏間 先生
傲慢な考えを聞くと尚更な
烏間 先生
だが、苦労がなかったとは思わない
五条 あなた
……そっか



負け知らず。…そう思われても仕方ないけれど。


でもね烏間先生。


私は“勝ち”なんて知らないよ。


負けしか知らない。当然でしょ。生まれた瞬間からもう、私はそういう存在なんだから。



五条 あなた
じゃあ烏間先生、学校サボってゲーセン行ってくる
烏間 先生
それはダメだ



それはダメった。



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