第29話

第26回 💛/街灯に寄せる星
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2026/02/20 14:00 更新



時期は少しずれちゃってるんですが、

楽しんでいただけると嬉しいです…!

冬の空気が街を澄ませる。



クリスマスが近づくにつれ



イルミネーションが通りを淡く照らしてた。




私は幼馴染の照と、駅前で待ち合わせ。



中学の頃からの付き合いで



自然と「会おう」と言える関係。



だけど、この冬の空気は



どこか私達を特別に感じさせていた…



ような気もする


Hi-kun.
寒いな…



照が、手をポケットに突っ込みながら言う。


あなた
ね
あなた
…でも、綺麗だね〜
あなた
イルミも、街の光も



私は微笑みを返した。



少し歩いて



小さなショッピングモールの前で



一本の、大きなクリスマスツリーが輝いていた。



私たちは、その前で立ち止まり見上げる。


Hi-kun.
毎年、こうやって見てるけど…
Hi-kun.
なんか、今年はちょっと違う気がするな



そんな照の言葉に、心臓が少し跳ねた。


あなた
そう?



なんて言ってみたけど



私の声は、自然と震えてて。



その震えが、



照の言葉に対してなのか、寒さのせいなのか…は



少しわからなかったなぁ。


Hi-kun.
うん…
Hi-kun.
うーん、あなたと一緒だからかな?



そんなキャラでもないのに



照の不意の言葉に、少しだけときめいてしまって。



ほんのすこしだけ、胸の奥が温かくなった。


あなた
な、何言ってんの
あなた
毎年のことじゃん!笑
Hi-kun.
だよな 笑



その場では、笑って誤魔化したけどさ



視線はずーっと、照から離せなかったんだよ?笑


帰り道



街の光が、嫌なくらい私たちを包んでて。



手が自然に近づくたびに



お互いにぎこちなーく、目を合わせてさ。


Hi-kun.
…来週も、時間ある?



って照の声が



低く、照れてる感じで



私の冷たい耳に伝わった。


あなた
うん、あるよ



私は、一秒も無駄にしたくなくて



すぐに返事をした。



でも、それ以外はなにも言えなくて…



心の奥で芽生えてた気持ちを、言葉にするには



勇気も、何も足りてなくて。



その日の夜。



帰るべき場所に帰ると



窓から見えるイルミネーションが、



余計に切なく胸を締め付けてた。


あなた
あーあ、いたいなぁ



気付けば



イルミネーションは淡い光に変わって



私の心の中は、照でいっぱいになってた。




次の週末



私は照とカフェで待ち合わせ



外は雪がちらつき、冬の匂いが街を包んでた。



これが見られるのも、今のうちだけなんだなぁと



身に染みて実感してしまう。


あなた
雪降ってきたね



って私が言うと



照は、窓の外を見ながら小さく「クシャ」って笑った。


Hi-kun.
綺麗だね。
Hi-kun.
でもやっぱ、あなたと見てるから
Hi-kun.
もっと綺麗に見える



私は顔を上げられずに



手元のコーヒーカップを握りしめた。




言葉には出さないけど



心の中で同じ気持ちが芽生えているのを感じて



ものすごく嬉しかった。



カフェを出ると、街はさらに光を増してて。



手袋越しに、照のごつい手が私の手に触れる。



Hi-kun.
…やっぱり、今日も来てよかった



私も自然に笑う。


あなた
私も…



それ以上は言わなくても、息づかいと視線で



互いの気持ちを確かめ合った。



雪が舞う街灯の下、私たちは並んで歩く。



言葉にしなくても伝わる温度。




それが今の私には、とても心地よく感じた。


Hi-kun.
あのさ…



照が少しだけ声を潜める。



あなた
うん?
Hi-kun.
ずっと、こうしていられたらいいな
あなた
…



私は頷く。



言葉には出来なくても、



心の奥底で同じことを願っているから。


街の光が二人を包み、白い息が淡く混ざる。



クリスマスの特別な夜、私たちは言葉にせずとも



両思いを感じていた。




恋はまだ始まったばかりだけど、



この瞬間が



二人の冬の記憶に永遠(とわ)としてそっと刻まれるのだった

    🕊️   *・゜゚・*:.。..。.:*・End・*:.。. .。.:*・゜゚・*    🕊️ 
次回予告…『胸の奥がチクっとして、
           息が詰まりそうになった。
』

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