時期は少しずれちゃってるんですが、
楽しんでいただけると嬉しいです…!
冬の空気が街を澄ませる。
クリスマスが近づくにつれ
イルミネーションが通りを淡く照らしてた。
私は幼馴染の照と、駅前で待ち合わせ。
中学の頃からの付き合いで
自然と「会おう」と言える関係。
だけど、この冬の空気は
どこか私達を特別に感じさせていた…
ような気もする
照が、手をポケットに突っ込みながら言う。
私は微笑みを返した。
少し歩いて
小さなショッピングモールの前で
一本の、大きなクリスマスツリーが輝いていた。
私たちは、その前で立ち止まり見上げる。
そんな照の言葉に、心臓が少し跳ねた。
なんて言ってみたけど
私の声は、自然と震えてて。
その震えが、
照の言葉に対してなのか、寒さのせいなのか…は
少しわからなかったなぁ。
そんなキャラでもないのに
照の不意の言葉に、少しだけときめいてしまって。
ほんのすこしだけ、胸の奥が温かくなった。
その場では、笑って誤魔化したけどさ
視線はずーっと、照から離せなかったんだよ?笑
帰り道
街の光が、嫌なくらい私たちを包んでて。
手が自然に近づくたびに
お互いにぎこちなーく、目を合わせてさ。
って照の声が
低く、照れてる感じで
私の冷たい耳に伝わった。
私は、一秒も無駄にしたくなくて
すぐに返事をした。
でも、それ以外はなにも言えなくて…
心の奥で芽生えてた気持ちを、言葉にするには
勇気も、何も足りてなくて。
その日の夜。
帰るべき場所に帰ると
窓から見えるイルミネーションが、
余計に切なく胸を締め付けてた。
気付けば
イルミネーションは淡い光に変わって
私の心の中は、照でいっぱいになってた。
次の週末
私は照とカフェで待ち合わせ
外は雪がちらつき、冬の匂いが街を包んでた。
これが見られるのも、今のうちだけなんだなぁと
身に染みて実感してしまう。
って私が言うと
照は、窓の外を見ながら小さく「クシャ」って笑った。
私は顔を上げられずに
手元のコーヒーカップを握りしめた。
言葉には出さないけど
心の中で同じ気持ちが芽生えているのを感じて
ものすごく嬉しかった。
カフェを出ると、街はさらに光を増してて。
手袋越しに、照のごつい手が私の手に触れる。
私も自然に笑う。
それ以上は言わなくても、息づかいと視線で
互いの気持ちを確かめ合った。
雪が舞う街灯の下、私たちは並んで歩く。
言葉にしなくても伝わる温度。
それが今の私には、とても心地よく感じた。
照が少しだけ声を潜める。
私は頷く。
言葉には出来なくても、
心の奥底で同じことを願っているから。
街の光が二人を包み、白い息が淡く混ざる。
クリスマスの特別な夜、私たちは言葉にせずとも
両思いを感じていた。
恋はまだ始まったばかりだけど、
この瞬間が
二人の冬の記憶に永遠としてそっと刻まれるのだった
🕊️ *・゜゚・*:.。..。.:*・End・*:.。. .。.:*・゜゚・* 🕊️
次回予告…『胸の奥がチクっとして、
息が詰まりそうになった。 』












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!