第20話

第19回 🖤②余白に落ちた光
475
2026/01/31 03:30 更新
あなた
蓮が忙しいのは、わかってるつもりだよ



そう言ったけれど、その声は自分でもわかるほどに



酷く、震えていた。


あなた
でも……
最近、ずっと会えなくて。
あなた
会う約束しても、
いつも返事は“ごめん”だけで…



私の想いが噴火した火の如く、とめどなく出てくる。


あなた
私もう、どうしたらいいかわかんなくて
   _精一杯の私の気持ち、受け取ってよ…
.
……
あなた
……っ



蓮は俯いたまま、言葉を発さない。




ねぇ、蓮?



言葉にしてくれないとわからないよ…



まだ、私はこの関係に少し希望を胸に抱いている。



蓮の答え次第で、まだやっていけるって。



なのに






















































それでも、蓮は言葉を発してくれなかった。






























あなた
…蓮?



ようやく、私の言葉に反応して顔を上げた蓮。



でも、蓮の今の顔は…



いつも画面の中では光に満ちていた大好きな顔が。



今は、希望をなくしたかのような黒い顔をしている。


.
あなた…
.
本当にごめん・・・
あなた
蓮…
.



蓮。



もう、私無理かも。



本当にありがとうね。



これまでも、これからも。



お幸せに…


        _蓮、別れよう。
🖤side





カランカランカラン〜♪


.
……っ。



口元から



血の感じ。



血の匂い。



血の味がする。



…俺はダメだった。



彼女のことを、ただ幸せにしたくて。



それだから、頑張れた。



それだけが、活力でもあった。



それなのに…


.
俺は…



_あなたのことを、傷つけた。



その事実だけが。



俺を苦しめた。


あなたside





お店を出てから、涙が止まらない。



行く当てなんかないのに。



ただ、この辛い思いを



どこかに投げ捨てたくて。



どこかへ向かってる。



自分でもわかるぐらい泣いてる。



あたりを行き交う人から、



注目を浴びる程には泣いてる。



あぁ、明日どうしよう。



あぁ、これからどうしよう。



月の光に、導かれて。



私はどこかへ向かっていた__


あなた
急にごめんね
???
気にせんでええで〜
あなた
ありがとう…












































あなた
康二くん
.
まぁ、とりあえずゆっくりしてき
あなた
うん。本当にありがとう
.
笑 コーヒーでも飲む?
あなた
あ、うん。いただこう…かな?
.
ちょいとおまち〜



たまたま街中で康二くんに会って。



今は康二くんのお家にお邪魔させていただいている。



なにかを察してくれているのか、何も聞かずに



至って普通に接してくれている。


.
はい、どーぞ
あなた
ありがとう…
.
あなた
.
あなた
…なにも聞かないの?
.
…え?
あなた
だって、
明らかになんかあった風じゃん?笑
あなた
気にならないのかな〜って思って



何言ってるんだろ。



康二くんの優しさを、無碍むげにするようなことしてる。


.
無理して笑う必要は、ないんちゃうん?
あなた
えっ
.
話やって
.
あなたちゃんが話したいならええけど…
.
話したないこともあるやん?
あなた
…っ
.
それにいま…
.
あなたちゃんすごい
苦しそうな、辛そうな顔してんで?
あなた
…っ



康二くんは、蓮と付き合うときに



アドバイスくれたり、素直に応援してくれた優しい人。



だから、きっと康二くんの言葉に私は弱い。


あなた
… 涙



私が泣いている時も、何も聞かずに



ただ、そばにいてくれた。



そんなこんなで数分後。



私は気持ちの整理がつき、康二くんに事情を話した。



『別れた』って言ったときは、とても驚いてたけど



最後まで、静かに話を聞いてくれた。


.
そっか…
.
辛かったなぁ
.
悲しかったなぁ
あなた
っ、康二くーん 涙
.
おぉ 笑
.
よしよし



康二くんが



私のことを優しく受け止めてくれたおかげで



いつのまにか、私は泣き疲れて寝ていた。



🧡side


.
めめなにしたん…



俺は、その真相を知るべく



あなたちゃんが寝たのを確認してから



めめに電話をかけようとした



そのとき



📱「 プルルル プルルルル プルルルル 」



スマホには「めめ♡」の表示が。


.
出なあかんよな…?



📱🧡 「は、はい…」



少し緊張気味に出ると、



いつもは「おう」が第一声のめめが



📱🖤 「あなた!」



と大声で出てきた。



📱 🧡「めめ?一回、落ち着k…」



📱 🖤「あなたは!!!」



こんなめめ、初めて知ったわ…



そんぐらい、冷静じゃないんやろな。



📱🧡「あなたちゃんは…今、俺とおるで」



📱🖤「…」



沈黙が続く。



📱🖤「あなたと今、どこにいる」



少し苦しそうな声で、めめは俺に聞いた。



そんなめめを感じ取ってしもたから



不思議と、なんも言葉を発せなかった。



📱🖤「…じゃあ、なにしてる」



📱🧡「…寝てんで。」



いつもよりぎこちない会話。



それは、多分この距離感のせいやと思う。



📱🖤「寝てる…?康二、今どこ」



📱🧡「…」



📱🖤「康二」



📱🧡「めめ。あなたちゃんと何があったん?」



📱🖤「…」



📱🧡「言ってええかしらんけど、
    あなたちゃん泣いてたで?」



📱🖤「…っ」



📱🧡「あなたちゃん、
    別れたゆうてたけどそれはほんまなん?」



📱🖤「…ほんと」



📱🧡「…っ」



📱🧡「…じゃあ、めめは納得してるん?」



📱🖤「…っ」



📱🖤「俺があなたを傷つけたのは事実だから。」



📱🧡「そうやなくて!…めめの気持ちは?」



📱🖤「…俺の、気持ち?」



📱🧡「めめは、あなたちゃんと別れたいん?」



📱🖤「俺は…」



📱🧡「…」
























📱🖤「あなたと別れたくなんかない。」



📱🖤「できることなら、やり直したい。」



📱🧡「じゃあ、その気持ち大切にせなあかんな?」



📱🖤「でも、また傷つけたら…」



📱🧡「あなたちゃん、言ってたで」

「私の気持ちとか、ごめんばっかじゃなくて
  蓮もちゃんと自分の気持ちを伝えてほしかった」

📱🧡「って」



📱🖤「康二。」



📱🧡「俺の家おるから、はよきぃ」



📱🖤「…っ」



📱🖤「10分でつくから。」



ピーピーピーピー


.
ほんまに、ずるい人やなぁ
 

🖤side



ピンポーン



ガチャ


.
康二…
.
はよ入り
.
ありがとう。ところであなたは?
.
寝室で寝てるで
.
寝室…?まさかなにk
.
してへんわ
.
というか、話してる場合ちゃうやろ?
.
…うん



もう、遅いかも知れない。



意味ないかも知れないし



話すらも、してくれないかもしれない。



でも、変なプライド意地捨てて



自分の気持ちをちゃんとあなたに



届けるって決めたんだ。


.
俺は、外ぷらぷらしとるな〜
.
うん。ありがとう



バタン



康二には、本当に感謝しかないな。



さぁ、寝室の前に来た…



とりあえず…



寝てるかどうかの確認か。


.
あなた?
.
起きてる?
あなた
ゴソゴソ



よかった、寝てはなさそうだ。



俺は、寝てないことを確認したのち



寝室のドアの前に、腰を落とす。


.
あなた、本当にごめん
あなた



…反応なし。



でも、ここで諦めたら駄目な気がする。



そう思って、俺は今まで思っていたことを



一人語りのように話す。



それがたとえ、意味のないことだとしても。


.
言い訳にしか
聞こえないかもしれないけど…
.
自分でも疲れるぐらいにずっと仕事で
.
あなたにデート誘われたときも
合間をみて会いに行こうかなとか思った
.
でも
.
あなたには弱い自分を見せたくなくて
.
中途半端な状態で
あなたに会いたくなかった。
あなた
…っ
.
でも、あなたに会いたいって気持ちを
素直に優先すればよかった。
.
あなたの会いたいって気持ちを
優先すればよかったって思ってる。
あなた
.
0からでもいい。
.
友達からでもいい。
.
俺とまた、仲良くしてもらえませんか?



あなた side



確かに、いつも蓮は完璧になろうとしてくれていた。



初めてのデートだって



蓮がエスコートとかして、お店も調べてくれて…



なのに定休日だったり…笑



私の誕生日には、どんなに忙しくても



必ず00:00におめでとうラインくれたり…



蓮と付き合って初めての私の誕生日は、間違って



あけましておめでとうとか変なこと言ってたなぁ 笑



そんな、毎回完璧を演じても結局どこか抜けてる



素直な、蓮のことが大好きだった。



今の蓮からは、そんな素直な蓮を感じれた。


あなた
…蓮
あなた
素直な気持ち教えてくれてありがとう
あなた
でも、今すぐ仲良くは無理かもしれない
.
…っ
あなた
だから、また



   蓮と一緒に笑い合える日が来るといいな。


     🕊️   *・゜゚・*:.。..。.:*・End・*:.。. .。.:*・゜゚・*    🕊️ 
次回予告…『もしもあそこで
           ___いなかったら?』

プリ小説オーディオドラマ