昨日の涼ちゃん様子おかしかったな…
気のせいだといいけど…
視えてない人なはずなのになんであんな…
今僕たちは夏休み期間というわけで仕事がない
だから僕の家に二人を呼んだ
…昨日の高野の言葉
思い出すほど、きっと知らなきゃいけないと思う
リビングのソファに腰掛けて二人を見つめる
ピシッという音が聞こえるほど若井表情が凍ったことがわかった
僕は構わずそのまま言葉を紡げた
若井は表情を少し変えて、俯いた
その顔は、泣きそうに見えた
強い拒絶が含まれたような声だった
言い終える前に若井は立ち上がり玄関へと向かう
そのまま出ていってしまった
巻き込まれた人が過去にいるってこと……?
世間に関わる話を聞いて……
涼ちゃんの目は凍りついていた
部屋の温度が一気に下がったような錯覚に陥る
そのまま涼ちゃんが出ていき一人きりになる
僕は動けなかった
若井に拒絶されたからじゃない
涼ちゃんに冷たい目で見られたからじゃない
……ただ、とてつもない違和感が僕の体を支配していた
『涼ちゃんは本当に視えない人なのか?』
一度出た違和感はすぐには消えてくれない
違う、そんなはずないと矛盾した心を抱えながら
僕はやっとの思いで自分の部屋に行きベッドに倒れこんだ
不穏回が続いている…











編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。