第15話

🍽️
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2024/03/17 06:00
アラスター
どうです?美味しいでしょう?
そう,彼は自信満々に笑っている…どうしてそんなに自信があるのだろうか…謎すぎる…
まあ、美味しいのだけれど…
コップの中のミルクと砂糖で薄められたコーヒーは湯気をあげることはない…少し冷えて,飲みやすくなったってところだろう…
あなた
甘くて美味しい…
その呟きを耳にいれたのか…アラスターさんは目をより細めて,笑みを深くした…
しかし,それも一瞬の出来事でアラスターさんは満足げな表情をしてふわふわの耳を揺らしてから目を閉じて行儀よくコーヒーを再び嗜み始めた…
あなた
(お耳ふわふわ…)
アラスターさんの頭に生えている耳をじっと見つめる…アラスターさんは一見狐にも見えるが彼は鹿の悪魔…仲間には優しいがラジオデーモンと呼ばれる程の実力があるのだ…
アラスター
何かついてます?
アラスターさんは,私を見てくる…
それにたいして横に首を振れば「よろしい」と一言いわれる…
だとしても…彼の魅力的なお耳が悪いのではなかろうか…??ふわふわもふもふ…触ったらどんな感じなんだろう…
そんな風に考えていると先程までの暗い考えは少し落ち着いてきていて…これまでのこと全部が彼の思い通りなんじゃないかとまで思えてきてしまった…

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