自分の部屋で馬鹿みたいにうずくまって後悔を見ないようにするように疑問の言葉を吐き続ける…
お姉様の力にはなれなかった…
私…何にも出来てない…
私のせいで皆が死んじゃったら…
お父様もお母様もお姉様も悲しむだろう…
シジュウウゥゥゥン…
その瞬間…私は目の前に大きな穴が映ったのを見た…
真っ黒な…本当に暗い穴…
ギョッとして離れようとすると何かで地面を叩く音とノイズの音が耳に入った…
現れたのは彼だった…
そして,気づくと私は何故かベランダと言える場所に移動していた…何故…???
私は地面に尻餅をついて座り込んでいた…
そういうと,彼は目の前にある空席の椅子に目を向けた…どうやら座れ…とのことらしい…
尻すぼみにそういうと…彼が指を鳴らすと突然ミルクと砂糖が現れた…
こういうことも出来るんだ…
そういうと,彼は彼自身がもつマグカップの色違いのものを渡してきた…お揃い…!
マグカップのセンスには何もいわないでおこう…
彼は,暖かみのある黒い液体の中に白い液体を混ぜた…まるで天使の白い羽が黒い地獄の闇に染まってしまったようだ…
黒は一番強い色とされているのは本当なのだろうか…
…と言っても地獄は黒というより真っ赤なのだが
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。