第70話

別れた道の先でもきっと
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2025/10/14 16:50 更新
〈meteor side〉
メテヲ
…ここどこだ?

メテヲ‡◆▽歳、現在迷っている。








ああいや違うからね?
方向音痴じゃないから。意図的だから。



メテヲは■■。
ずーっと同じ場所に居続けると飽きるから、たまにこうして誰にも伝えず行く宛もなく、ふらっと出掛けることがある。

んで、今もその真っ最中というわけだ。
メテヲ
でっかい公園…ちょっと寄ってこうかな…


















『…あれ、メテヲさん?』
















メテヲ
え?
忘れもしない、慣れ親しんだこの声。

この声が叫ぶのも、キレるのも笑うのも真剣になるのも、数えきれないくらいには聞いた。


声がしたほうに、振り向いた。



































メテヲ
レイラーさん?
レイラー
ほんと久しぶりですね!
メテヲ
ね!こんなとこで
会えるとは思わなかったな
レイラー
私もですよ、メテヲさんはなんでここに?
メテヲ
ん~?ちょっとしたお出掛けだよ
レイラー
…ああ、いつものですか…
みんな心配してるんじゃないですか?
メテヲ
もうみんな慣れてると思うけどね~
レイラー
まあそうなんでしょうけど
レイラー
…んで、最近どうです?
ちゃんと正体隠せてますか?
メテヲ
全然へーき、
あの面子以外にはバレてないよ
メテヲ
それよりもレイラーさんでしょ?
転校先どんな感じ?
レイラー
んー?まあ普通ですよ、
可もなく不可もなくですね
メテヲ
ならなんで元気ないのさ
レイラー















レイラー
…なんでそういうとこには気づくんですか
メテヲ
メテヲをなんだと思ってるの?
レイラー
……人外
メテヲ
せいかーい
慰めとかできないからね
レイラー
知ってますよ、ド下手くそですもんね
レイラー
…なんか話してくださいよ、
気紛らわしたいので
メテヲ
いいよー
メテヲ
ねえ知ってる?
昔はね、人が死んだら月に行くって言われてたんだって
レイラー
へー、初耳です
メテヲ
ほんとだと思う?信じる?
レイラー
…あんまり信じないですね
メテヲ
んふ、メテヲもー
ほんとだったらもうたぶん月は
死者で満員になってるだろうしね
メテヲ
…ねーねー、人ってどこで
別の人間だと判断できると思う?
レイラー
…顔?
メテヲ
整形とかで違う顔にもなれるよ
ある日急に顔に大怪我を負うかもしれないし
レイラー
メテヲ
筋肉とか怪我とか手術とか…色々つけたりしたらわからなくなるかもしれないよ
レイラー
なら性格…
メテヲ
猫かぶったり、嘘なんていくらでもつけるよ
嘘発見器だってちゃんとしたものはまだこの世に発明されてないし
メテヲ
レイラーさんと…例えば、あそこに走ってる女性。隣人と、君
メテヲ
いったい、何が違うんだろうね
レイラー
…ちょっと話変わってません?
メテヲ
あれ、そう?んはは



とりとめのない話題達。
それでも、否定されないし止められない。


レイラーさんだけはいつもそんな感じ。楽。

大体の人には途中でつっこまれるから、
こうしてのんびり話せる相手って貴重だ。
メテヲ
久々に話せてよかった
レイラー
どーもー
メテヲ
…ねえねえ
レイラー
なんです?
メテヲ
今気力ないんでしょ?だったらメテヲと月にでも行こうよ、たまには同行者がほしいなって思っててさー
レイラー
…はあ…
メテヲ
駄目なの?
レイラー
流石にむずい。予定あるし、
そもそも学校とかあるし
レイラー
…あと、死にたくないですし
メテヲ
別に殺さないよ?
レイラー
さっきの話からだと
そう思っちゃいますって
メテヲ
え?…あー、なるほどね
レイラー
さっき話したことなのに…w
メテヲ
言いたいこと言ってるだけだも~ん
レイラー
きついですよ
メテヲ
はっ倒すぞ
レイラー
おー怖い怖いw




レイラー
…それじゃ、私はそろそろ帰りましょうかね!
メテヲ
え、もういいの?
レイラー
ま、そろそろ帰らないと
親に怒られそうなんでね
メテヲ
そんなのほっとけばいいのに~
レイラー
そうもいかないんですよ私達は!
メテヲ
メテヲが拐ってあげてもいいけど?
レイラー
残念ながら私そこまでの根性は持ち合わせていないのでね、拐うなら他あたってください
メテヲ
つれないねえ
レイラー
そんなもんですよ
レイラー
…それじゃ、また!

そう言うと、レイラーさんはさっき見たときよりもどこか軽快な足取りでさっさと走り去っていった。


まったく、レイラーさんはドライな人間だ。
もっとわがままを聞いてくれてもいいのに。

メテヲの可愛さが通じないのにも驚きはあったけど、ここまで塩対応をされるのも予想外。
これだから人間と関わるのはやめられない。


メテヲ
…ばいばーい
誰もいない公園のベンチから立ち上がり、言い忘れていた言葉を呟く。メテヲなりの餞別せんべつだ。












メテヲ
次はどこに行こっかなあ…

口から落ちた言葉と共に、歩き出す。



どこにだって行ける。
夜はまだ長いのだから。





…せっかくだし、久々に月に行こう。
それでお土産話をレイラーさんにあげよう。

どんな反応が見れるのか、今から楽しみになってきた。



メテヲ
いってきまーす♪
                     Fin.

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