第7話

#7
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2026/03/30 22:09 更新
あなた
まさか、ね
そう思いながらも、目は入口の方を見てしまう。


入ってきた人影を見た瞬間、呼吸が一瞬止まった。
あなた
ほんとに来たじゃん....
柔太朗だった。
思わず固まってると、柔太朗もこっちに気づく。
目が合う。
柔太朗
あなたの下の名前
あなた
....なんで来たの
自分でも変なことを言ってると思うけれど、それしか出てこなかった。
柔太朗
そっちが送ってきたんじゃん
あなた
いや、そうだけど...来ると思わないじゃん
そう返すと、少しだけ笑う。
柔太朗
近かったから
あなた
ほんとかよ
小さく言い返して、そのままレジに向かう。
 
後ろからついてくる気配。
柔太朗
また酒?
カゴの中を覗き込まれる。
あなた
そうだけど
柔太朗
1人で飲むの?
あなた
別にいいじゃん
柔太朗
ふーん
そう言いながら、棚から同じ缶を一本取る。
柔太朗
俺も飲むわ
あなた
柔太朗
この前奢った分
あなた
そういうことか.....
店の外に出ると、なんとなく並んで歩き出す。
前と同じ道。
でも、前よりも距離が近い気がする。
柔太朗
仕事帰り?
あなた
うん
柔太朗
疲れてる顔してる
あなた
ほっといてください
即答すると、少しだけ笑われる。
柔太朗
変わんないね
あなた
何が?
柔太朗
そういうとこ
ちょっとだけ言い返したくなるけど、やめた。
柔太朗
ほんとに俺来ると思わなかった?
あなた
うん、ほんとに
柔太朗
じゃあさ、なんでそんな顔してんの?
あなた
どんな顔?
柔太朗
ちょっと嬉しそうな顔
あなた
は?
思わず足を止める。
あなた
してないし
否定すると、柔太朗は少しだけ笑う。
柔太朗
してた
あなた
してない
子どもみたいなやりとり。
でも、嫌じゃない。

むしろ懐かしい。
少し歩くと、小さな公園が見える。
柔太朗
座る?
あなた
まあいいけども...
ベンチに座る。
 
缶を開ける音が、小さく響く。
一口飲んでから、
あなた
なんか変な感じだね
柔太朗
なにが?
あなた
こうやってまた会ってるの
柔太朗
....まぁね





柔太朗
あなたの下の名前さ、
名前を呼ばれて、そっちを見る。
柔太朗
彼氏いんの?
あなた
急すぎて、反応が遅れる。
柔太朗
いや気になるじゃん
あなた
いないけど
少しだけ早口になる。
あなた
そっちは?
柔太朗は一瞬だけこっちを見て、
柔太朗
俺もいないです
って、あっさり言った。
あなた
そっか...
平然を装ってそう返す
柔太朗が少しだけ笑う。
あなた
なに?
柔太朗
いや、分かりやすいなって
あなた
はー?
柔太朗
今ホッとしたでしょ
あなた
いやしてない!
柔太朗
してた
あなた
してないです〜....
そう言いながら、もう一口飲んだ。

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