ケン → 体調不良
トモヤ → 看病
リクエストありがとうございました!🪷

Ken side
やっと一日のレッスンが終わった。
時刻は午後10時。
練習室のデジタル時計が21:59から22:00に変わった瞬間を見てなんだか得した気分になる。
今日は調子がいい。
挨拶をしたあと各々で荷物をまとめて車に乗る。
事務所から宿舎まで車で20分。
気づいてないだけで疲れていたのかいつの間にか眠ってしまっていたようで
瞼を開けると蛍光灯が光る宿舎の前に着いていた。
春先とはいえ夜はまだ車の外に出ると寒い。
ワイワイと喋りながらエレベーターに乗ると、中のよどんだ空気のせいかさっきの眠気が戻ってくる。
立ち寝してた、?
エレベーターの開ボタン押し続けるのも大変なんだからー!というトモヤの苦情を耳に流し棒のようになった足で部屋まで辿り着いた。
ばふ、という音とともにユウキの体が俺に覆いかぶさってきた。
ユウキは練習のあとでもなんかいい匂いすんなーと思いながら重さに痺れかけた腕をユウキの体から引き抜く。
ユウヒたちを待つ間に香水トークで盛り上がる。
頭が痛い。昨日あのまま結局寝てしまったらしい。
今日は午前からダンスレッスンでボーカルは午後からという珍しいスケジュールだ。なんで今日に限ってハードなダンスレッスンからなのか。
……熱っぽい。
体温計、ヒュイに借りようか……
でも心配はかけたくない。ダンスレッスン終わって無理そうなら早退しよう、と決めて重たい体を起こしてシャワールームに向かった。
🚿
シャワーの熱で頭痛がひどくなる。
吐き気がしてきて風呂場から出た。
時間だけが過ぎていく。頭も痛い。だんだん足が上がらなくなってステップも遅れていく。
あ、
やばい、目の前が真っ暗になっていく。必死に目を開けてるのにみんなの顔がだんだん見えなくなる。
殆ど真っ暗になった視界でフラフラになりながらドアノブを開ける
Tomoya side
ケンが倒れた。
なんで気づいてあげられなかったんだろう
俺のせいだ。昨日の眠気をズルズル引きずって拗ねているだけだと思ったのに。
荒い息をするケンを支えて宿舎の鍵を開ける。
ゴナの額に手を当てる。
汗でびしょびしょになったケンの服を脱がせる。背中もじっとりと濡れていて、このままだと風邪が悪化するはずだ。
END












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。