夜が明ける。
目覚まし時計がけたたましく鳴る。
部屋が朝日に照らされる。
━━━憂鬱な一日が、今日も始まる。
このシェアハウスには、
異能力者だから、と避ける者も、
追い掛け、捕まえようとしてくる者も、
暴力を振るう者も居ない。
ただ、ずっと夢見ていた平和だけがある。
嬉しくないとおかしい。
楽しくないとおかしい。
━━━辛いだなんて、おかしい。
そんな我儘を抱えて、今日も生きる。
これが、僕が願った未来なのだ、と
自分自身に言い聞かせて。
僕には似合わない、眩しい平和へと、
ドアノブに手を掛ける。
自分の部屋に背を向けて、呟いた。
少し位の、悪足掻き。
なあ。
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名前 稲荷いむ
異能力 氷
自分の半径十メートルに、
氷を生成出来る。
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━━━第弍章『二つで一つ』 開幕












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。