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第1話

始まりのペンダント
1,303
2020/03/11 08:39 更新
あなたside

物語はいつも些細なことから始まる。

お父さん
お父さん
ごめんな、あなた。
もう一緒に暮らせないんだ。
椎野(なまえ)
椎野あなた
…ど、どういうこと。
お父さん
お父さん
お父さんの会社が倒産して、金の借りができてしまった…。これはお父さんの問題だ。あなたが巻き込まれる問題じゃない。
椎野(なまえ)
椎野あなた
だからって…。私、一人で生きていけないよ。
お父さん
お父さん
大丈夫だ。転入する高校も決まっているし、アパートだって借りてある。
お父さん
お父さん
もし、金に困ったらここに電話をかけな。
お父さんは、いつでもあなたの味方だからね。
お父さんはそう言い、私に数字の書いてある紙と転入届、そして鍵を渡して家を出ていった。

昨日までの賑やかな家はもう戻ってこない。
1人、薄暗いリビングで絶望を感じていた。
小さい頃から、ずっとお父さんと一緒だった。
私の頼れる人はお父さんしかいなかった。

母は、私が幼い頃病気で他界していた。
母との思い出は、指で数えられるほどしかない。どんな人で、どんな声で、どんな風に私を呼ぶのかさえ分からない。
でも、隣にはいつもお父さんの笑顔があり、それだけで十分だった。
椎野(なまえ)
椎野あなた
聖ブリリアント学園…。
渡された転入届が、ふと視界に入る。

そこには、特待生と書かれていた。
椎野(なまえ)
椎野あなた
特待生で転入するの…?
気になり、スマホを開いて「聖ブリリアント学園」と打つ。
ウィキペディアを開くと、校舎の外観が写真として出てきた。

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