歩けるまでに回復した私は
モニタールームで仕事をしていた
「涼太、」
涼太『おっけー』
「さっくんそろそろ社長戻る」
大介『了解』
モニターを見ながらみんなに指示する
だいぶ様になったのではないかと思う
「亮平、仕事」
今までやってた仕事をはんぶんこに分けた亮平は
なにやら不貞腐れていて
全く仕事をしていない
「亮平?」
亮平の方を向くとチュッと優しくキスをされた
「な、」
亮平「ねぇ、俺と付き合う?」
こてんと首を傾げて私に聞いてくる
「お仕事終わったらね」
バクバク暴れる心臓を必死に押さえつけて言うと
亮平「やだ、今がいい」
なんて子供みたいなことを言う
亮平「あなたが答えてくれないなら俺ここでモニター見てるだけにする」
どうする?と聞いてくる亮平
「わかってるくせに」
亮平「えー、俺わかんない」
ニコニコ笑いながらそういう
この顔かわいいなぁなんてふと思う
亮平「ね、俺と付き合ってくれる?」
「付き合うよ」
亮平「ほんと?」
ラウ『ちょっと2人ともー?』
ふと内線にラウールの声がして
あわてて視線をモニターに向けた
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。