第19話

17.妹の居ない日々
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2024/05/14 09:00 更新





悠佑
あなた、おはよう

そう言っても、返事が返ってくることは無い
挨拶をすごく大事にしていたあなたにとって、どれだけ忙しくても喧嘩をしてても、“おはよう”は必ず返すものだった
“おはよう”だけじゃない。
“行ってきます”だって、“ただいま”だって、“おかえり”だって、“おやすみ”だって……
全部全部、大事に返してくれた

あなた
“ん! お兄ちゃんおはよ!
今日はあたしの方が早起きー!”
あなた
“おかえりお兄ちゃん! ねぇねぇ聞いてよ!w 仁花先輩さーw”
あなた
“お兄ちゃん明日早いんでしょ?
配信終わったらすぐ寝なよー?
……え、あたし? 勉強終わったらすぐ寝ると思う! うん!おやすみー!”

悠佑
あぁ、あかんわ…
もういい加減慣れな……










病院に行った時に、先生から手紙を貰った
仕事詰まりで中々会えなかった両親や、学校の先生、友達に宛てて書いたものらしい
手の感覚が薄くなりながらも1文字1文字丁寧に書いてあった
“ “お兄ちゃんに渡して”と言われていたので”
そう言われた時は泣きそうになった





そうなの、、 あなたさんが……
悠佑
僕もあなたが眠る瞬間には立ち会えなくて、まだまだ実感はできないですが…
悠佑
これ、、 あなたが先生に宛てて書いたものです
悠佑
あと、仲良くしてくれた子たちに…
……! ありがとうございます、、っ
その子たちにもしっかり渡しておきます

涙ぐんで手紙を受け取ってくれた先生
すごくあなたの事を大切にしてくれたんだと心から嬉しくなった
この学校に入学できて、さぞかしあなたも嬉しかっただろうな……

あなた
“……!! 受かってる……!
番号あるよお兄ちゃんっ!!”
あなた
“やったぁ……! よかったよぉ…!!”

悠佑
ッ……あなたに、伝えておきますね
先生に渡したよ、と

あなたの居ない日々は、こんなに喪失感の溢れる生活だったんだと
心苦しくなった
今思えばあなたは、俺の何にもなかったこの人生に光を差し込んでくれた
言わば太陽だったんだと、、 今更ながらに気づいた
“当たり前の温もり 無くして初めて気づく”
本当に、、 その通りだ……





















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