第20話

第十七話 初めての店番
279
2023/03/16 13:18 更新
男性
コーヒー一杯。よろしく。
暁零夜
暁零夜
は~い。
暁零夜
暁零夜
(…どうしてこうなった……。)
 何があったかを説明させてもらおう。
 遡ること数時間前────

佐倉惣治郎
おーい零夜。ちょっといいか?
暁零夜
暁零夜
どうしましたか?
佐倉惣治郎
今日はちっと大事な用事があんだ。
店番、できるか?
暁零夜
暁零夜
……へ?
 思わず、きょとんとした声を出してしまった。
暁零夜
暁零夜
俺が…店番……ですか?
佐倉惣治郎
あぁ。カレーとか、作れるだろ?
コーヒーも淹れれるようになったんだ。
今なら任せられる。
暁零夜
暁零夜
は、はぁ……。
佐倉惣治郎
んじゃ、よろしくな。
暁零夜
暁零夜
了解しました。
 ということだ。
暁零夜
暁零夜
(…すごい緊張する……。)
暁零夜
暁零夜
はい。コーヒーです。
男性
ありがとよ。どれどれ………。
 中年の男性は、俺の淹れたコーヒーを飲んだ。
男性
…美味い。
暁零夜
暁零夜
本当ですか?
男性
あぁ…君、何歳なんだ?
暁零夜
暁零夜
16歳です。
男性
16歳でここまで美味いコーヒーが淹れれるのか……。すごいな。
暁零夜
暁零夜
そんな…お世辞はいいですよ……。
男性
お世辞じゃないよ。
 それから、その人と世間話を数分間し、お会計を済ませた後、男性は店から出ていった。
 しばらくして、次のお客さんが来た。
暁零夜
暁零夜
いらっしゃいませ~。
新島冴
あら…マスターはお休みですか?
 銀髪のロングヘアーと、黒いスーツ姿が印象的な女性だった。
暁零夜
暁零夜
マスターは用事があって外出してます。
僕はその代わりで、店番してます。
新島冴
なるほど……。
新島冴
(…この子……どこかで見たような………いや、気のせいよね。)
新島冴
コーヒーって淹れれますか?
暁零夜
暁零夜
もちろんですよ~。
 俺は、少し慣れてきたコーヒーを淹れる作業を始めた。
新島冴
お若いですね。
…失礼ですが、おいくつですか?
暁零夜
暁零夜
16歳ですね。
 作業をしながらお客さんとの会話をする……結構大変だ。
新島冴
年齢的には高校生ですか……。
暁零夜
暁零夜
まあ、ちょっと訳アリで……ここで居候してますね。その居候させてもらってる恩で、ここで手伝いをしてたりしてるんです。
暁零夜
暁零夜
はい、コーヒーです。
新島冴
ありがとうございます。
 女性は、コーヒーを飲み始めた。
新島冴
ふぅ………。
暁零夜
暁零夜
(この人、誰かに似てるな………。)
新島冴
どうかしましたか?
暁零夜
暁零夜
あぁいえ、すみません。
少し考え事を。
 その後も少し世間話をして、お会計をすませたあと、女性は店を出ていった。
暁零夜
暁零夜
はぁ……めっちゃ疲れる………。
 その後も何人かお客さんが来たが、俺はだんだんと慣れていったため、それほど苦ではなかった。
暁零夜
暁零夜
もうそろそろ蓮達が帰ってくる頃かな……。
雨宮蓮
雨宮蓮
ただいま。
新島真
新島真
お邪魔します。
暁零夜
暁零夜
あっ蓮。お帰り。真も一緒なの?
新島真
新島真
丁度、ルブランによりたかったのよね。
雨宮蓮
雨宮蓮
零夜。マスターは?
暁零夜
暁零夜
なんか、用事があるって言って外出してるよ。俺は店番。
雨宮蓮
雨宮蓮
そうか。
新島真
新島真
じゃあ、テーブル借りるわね。ちょっと復習したいところがあるから。
暁零夜
暁零夜
はいはーい。
モルガナ
モルガナ
…もう付いたか?
 蓮のカバンの中から、モルガナが顔を出してきた。
暁零夜
暁零夜
モルガナじゃん。飯食べる?
モルガナ
モルガナ
いいのか?じゃあ、よろしくな。
 俺は棚から、水と猫缶を出し、皿に移してからモルガナに与えた。
モルガナ
モルガナ
ありがとな。
暁零夜
暁零夜
あっ、蓮が二階にいるだろうから、二階で食べてね。俺が持ってくから。
 さっきのモルガナの食事を、二階に持っていった。
 その後、一階に降りたが暇だったため、真の勉強を眺めていた。
新島真
新島真
どうしたの?
暁零夜
暁零夜
ああいや、暇だったから真の勉強見てた。
邪魔ならやめるよ。
新島真
新島真
いや、全然見てもらって構わないんだけど……内容わかる?
暁零夜
暁零夜
わかんない。そもそも、高校に行ってた記憶がないから……。
新島真
新島真
じゃあ、中学校は?
暁零夜
暁零夜
あるけど……一部だけ思い出せないんだよね……思い出そうとすると頭痛がする。
新島真
新島真
そう……。
新島真
新島真
(本当、零夜の過去はどうなってるの……?)
暁零夜
暁零夜
あっ、ごめん。邪魔しちゃったね。
新島真
新島真
いや、大丈夫よ。
 とりあえず、労いのコーヒーを淹れてみることにした。
 真が飲めるかはわからないが。
暁零夜
暁零夜
はいこれ、コーヒー。
新島真
新島真
いいの?
暁零夜
暁零夜
勉強頑張ってるからね~。
息抜きは大事だよ。
新島真
新島真
ありがとう。お言葉に甘えるわね。
暁零夜
暁零夜
あっ、蓮~。
少し前にカレー作ったけど、食べる?
雨宮蓮
雨宮蓮
いつの間に?!
暁零夜
暁零夜
暇な時間に作ってたんだ~。
俺はまだいいけど、蓮は食べる?
雨宮蓮
雨宮蓮
じゃあ、食べようかな。
暁零夜
暁零夜
了解~。
 カレーを少し温め、皿に盛り付けた。
暁零夜
暁零夜
はい。
雨宮蓮
雨宮蓮
ありがとう。
 蓮がとても美味しそうにカレーを食べているのを見て、俺は安心した。
 その後は惣治郎さんが帰ってきて、俺の店番の一日は終了した。
To be continued 

プリ小説オーディオドラマ