施設から出たあと、何も考えずにとりあえず歩いた。
歩いて着いた場所は、私が元いた場所。グルさんたちが居る家。
みんなに会う勇気がなければ、中に入る勇気はない。けど、ここから離れたくない。
みんな起きてると騒がしくて、外まで声聞こえてたなぁ。静かな時間なんて寝てる時ぐらいだもん。
……ちょっとだけ、ちょっとだけ中に入ってもいいよね?
ここに来るのも今日で最後だし、久しぶりに来たのだもん。中を覗きたいな。
勇気をだしてドアに近づき鍵を開けようとする前にドアが開いた。
震える声で私の名前を呼ぶ彼に泣きそうになった。
抱きついてくる彼。
声聞こえんのかこのチビは、、。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!