〈乙骨side〉
自分が名残惜しそうな顔をしているのを感じながら、通話終了のマークをタップする
とりあえず他の人に目移りしている様子は無さそうでほっとする
別にあなたの気持ちを疑っているわけじゃないけど、こうしている間にもあなたとの距離を縮めている人がいるかもしれないと考えるとやはりどこかで焦りが生まれた
それに…
大体さっきのあなただって、寝る直前とは言え全体的に無防備だ
〈あなたside〉
乙骨くんは、思っていたよりかは早く帰ってこれそうだったし
それでも、次またいつ会えるかは分からない
それなのに今の自分のままでいいんだろうか
もっと、乙骨くんの隣に立つのにふさわしい人になりたい
〈真希side〉
あなたのいない教室にて












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。