コツコツコツコツコツコツ
屋敷のある長い廊下
その廊下をあなたが歩いていた
静かで、窓から庭にいる鳥達の囀りが
微かに聞こえてくる
あなたは鳥達の囀りに合わせ、ハミングをしていた
まさに『優雅』
その言葉が今の様子を表すにふさわしい
だが、彼女の歩みは見た目以上に力強い
まるで、屍を踏み越えていくよう
前から人が歩いてきた
それは彼女を愛しく思う者
彼の名は“トライニィ”
小説の作者が英語の発音を読み間違え
トライニィという名になった
トライニィはあなたの顔色を伺うように
苦笑いを浮かべながら話し始めた
あなたはそう一言、言い放った
あなたはスタスタとトライニィの横を通り過ぎる
トライニィはあなたを呼び止めれなかった
その様子を少し離れた場所から覗いている者達がいた
彼らは二人の原因を知っていた
遡ること2日前
あなたは正座をしているトライニィを見下ろしていた
『ぎくっ』という効果音が付くように
トライニィは肩を震わせた
あなたは深くため息をつき、頭を抱えた
あなたはそう言いながら、スマホを取り出し
弄り始めた
あなたは蒼夜にスマホの画面を見せた
ということだった
だが、3人はわかっていた


















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。