1. 深夜の叫び
時計の針が深夜の2時を回った頃。静まり返った家の中に、莉犬くんの悲痛な泣き声が響き渡りました。
その声に真っ先に反応したのは、隣で仮眠をとっていたるぅとくんでした。
莉犬くんの額に触れると、昼間よりもさらに熱が上がっているのがわかりました。るぅとくんは手際よく冷蔵庫から冷えピタを取り出し、莉犬くんの熱いおでこにそっと貼りました。
2. どこがいたいの?
泣き続ける莉犬くんの異変に気づき、ちぐさくんも飛び起きて駆けつけました。
ちぐさくんは莉犬くんを抱き起こし、優しく背中をさすりながら問いかけました。莉犬くんはちぐさくんの胸に顔を埋め、震える声で絞り出すように答えました。
3. 深夜の腹部診察
るぅとくんは再び診察道具を手に取り、莉犬くんのパジャマのボタンを優しく外しました。
るぅとくんは聴診器をお腹に当て、腸の動きを確認します。その後、温めた手で莉犬くんのお腹を優しく触り始めました。
【診察内容:腹部触診】
1.圧痛の確認
2.ガスの確認
ちぐさくんは「わかった」と力強く頷き、莉犬くんのお腹に大きな手を当てて、彼が安心するまでずっと温め続けました。
4. 賑やかな朝とお見舞い
翌朝。カーテンの隙間から柔らかな朝日が差し込む頃、莉犬くんの熱はようやく微熱まで下がっていました。
そこへ、玄関のチャイムが鳴りました。
なーくんとまぜ太くんが、莉犬くんの好きそうなゼリーやプリンを抱えてやってきました。
莉犬くんの少し元気になった顔を見て、まぜ太くんはホッとしたように胸をなでおろしました。
ちぐさくん、るぅとくん、なーくん、そしてまぜ太くん。 たくさんの「お兄ちゃん」たちに囲まれて、莉犬くんの心には、昨日の怖かった記憶を消し去るような温かな風が吹き抜けていくのでした。













編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。