第16話

【短編】震えるキミと、僕らの絆 〜優しいドクターの診察室〜
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2026/01/21 03:00 更新
1. 異変の朝
すとぷりハウスの朝。るぅとくんは、隣の部屋から聞こえる苦しそうな呼吸音で目を覚ましました。
るぅと
「莉犬……? 大丈夫ですか?」
部屋に入ると、莉犬くんが布団を強く握りしめ、顔を真っ赤にしてうなされていました。
莉犬
「……はぁ、……るぅ、とくん……。なんか、体が、すごく……いたい……っ」
るぅとくんは莉犬くんの額に手を当てます。驚くほど熱く、呼吸も浅くなっていました。るぅとくんは必死に看病を続けますが、お昼を過ぎる頃には莉犬くんの熱はさらに上がり、意識も朦朧としてきました。
2. 招かれたドクター
その様子を見たななもりくんが、すぐに携帯を手に取りました。
ななもり
「るぅとくん、これはもうプロに任せよう。……もしもし、ちぐさくん? まひとくん? 至急、すとぷりハウスに来てほしいんだ」
数十分後、救急カバンを持ったちぐさくんとまひとくんが駆けつけました。
ちぐさ
「なーくん、お待たせ! 莉犬くんの様子は!?」
まひと
「すぐに診察の準備するね。あっきいも心配してたよ」
3. パニックと優しい嘘
二人が莉犬くんのそばに寄り添い、聴診器や体温計を取り出すと、莉犬くんの瞳に恐怖の色が浮かびました。熱のせいもあり、感覚が過敏になっていたのです。
莉犬
「……やだっ、……こないで……っ! なにするの……っ、いたいのは、やだぁぁぁ!!」
莉犬くんは泣き叫び、暴れて診察を拒否してしまいます。過呼吸気味になり、体力がどんどん削られていく悪循環。
るぅと
「莉犬!落ち着いて!」
るぅとくんは莉犬くんの体を正面からぎゅっと抱きしめ、耳元で静かに、でも力強く囁きました。
るぅと
「莉犬、痛いことしない。大丈夫。僕がずっと、こうやって抱っこしてるからね」
るぅとくんの温もりと、その言葉を信じるように、莉犬くんの激しい震えが少しずつ小さくなっていきました。
4. 勇気の診察
莉犬くんの呼吸が少し落ち着いたのを見て、ちぐさくんが優しく顔を覗き込みました。
ちぐさ
「……莉犬くん、落ち着いた?」
莉犬
「……ぅ、……ん。……ごめん、なさい……っ」
まひと
「いいんだよ。莉犬くん、今から少しだけ検査頑張ろっか。僕たちがついてるからね」
ななもり
「そうだよ、莉犬くん。頑張れ! これが終われば楽になれるからね」
みんなの応援を受け、ついに診察が始まりました。
ちぐさ
「じゃあ、まずはもしもし(聴診)するよ。服の中に冷たくない聴診器入れるね……。はい、大きく息を吸って〜……、そう、上手だよ」
ちぐさくんが丁寧に胸と背中の音を聴きます。その間、まひとくんは莉犬くんの手を握り、安心させるように語りかけながら、喉の状態をチェックします。
まひと
「次は喉を見るね。あーん、できるかな? ……うん、真っ赤だね。お水飲むのも辛かったでしょ。頑張ったね」
最後は、まひとくんが莉犬くんのお腹を優しく触って、熱による内臓の負担がないかを確認しました。
まひと
「ちょっとお腹おさえるよ。……痛くない? ……よし、大丈夫だ。莉犬くん、完璧な100点満点の診察だったよ!」
5. 穏やかな眠りへ
診察が終わり、お薬の処置も済むと、莉犬くんの表情には久しぶりに安心したような色が戻りました。
莉犬
「……みんな、ありがとう……。るぅとくん、……はなさないでね……」
るぅと
「もちろんです。ずっとここにいますよ。おやすみなさい、莉犬」
ちぐさくんとまひとくんは、なーくんと一緒に別室で指示書を書きながら、莉犬くんが深く眠りについたのを見届けるのでした。
(なまえ)
あなた
どうでしたか?
執筆のポイント!
・莉犬くんの恐怖心: 高熱の時に感じる「何をされるかわからない怖さ」とパニックをリアルに描きました!
・るぅとくんの言葉: 唯一の「安心できる場所」として、莉犬くんを導く強さを出しました!
・診察のディテール: 聴診器を温める、喉を見る、手を握るなど、お医者さん(ちぐさ・まひと)のプロフェッショナルかつ優しい対応を意識しました!
・ななもりくんの存在: 全体を見守り、背中を押す「お兄ちゃん」としての役割を強調しました!

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