あのやりとりから2ヶ月
俺は帰ってきていた
大学が長期休みに入り佐久間も実家に帰った為、
俺も涼太に会いに来たのだ
涼太の家の最寄り駅まで着いたところである事に気付いた
目の前を歩く美男美女
あれは確かに涼太だった
隣の女性は誰なのだろうか
よく漫画とかである浮気かと思ったら兄弟だったパターンかとも思ったが
俺は涼太の兄弟を知っている
あの人は涼太の兄弟ではない
だとしたら、、、
マジで浮気か?
涼太もこちらに気付いたようだ
だが、、、俺は、、、
逃げた、、、
今はまともに涼太の話せる自信がない
涼太の家に泊まらせてもらう予定だったが
適当に選んだビジネスホテルに急遽泊まる事にした
最悪だ
1週間いるつもりで飛行機のチケットを取っていたのに
やる事がなくなってしまった
プルルルルルル
涼太から電話だ
出たくない
だけど嫌われたくもない
俺は涼太からの電話に出た
俺は涼太を責めた後に話も聞かず電話を切った
やってしまった、、、
俺のこんな所に愛想をつかしたのだろう
その後も何度も電話が掛かったが俺は出なかった
出掛けようとも思ったが涼太と会うかもしれないと思うと出られなかった
だが1週間もなにもない部屋に篭もる訳にもいかず
近場のコンビニに寄った
最悪だ
コンビニからの帰り道に涼太に会ってしまった
俺は全力で逃げたが呆気なく追いつかれてしまった
涼太の真剣な眼差しに俺は根負けしてしまい
俺の見た事を話した
確かに、、、
涼太は軽装だったのに対して女性はお土産や数日間分の荷物を持っていた
それに手にはスマホがあって涼太もスマホを覗き込んでいた
マップを見ていたのだろう
俺は、、、涼太を疑ってしまった、、、
涙が溢れ出してきた
((ギュッ
俺はまだ知らない
同棲までの道のりはそう簡単に進めないと、、、
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!