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第1話

入学式の朝
12
2026/02/24 11:27 更新
4月2日。春のやわらかい光が差し込む朝。
窓の外では桜がはらはらと舞い、まるで入学式を祝う紙吹雪みたいだ。
細長い影がベッドからゆらりと起き上がる。
塩味うす男
塩味うす男
「……朝か。」
寝起きの第一声まで中身がない。

今日は入学式。
新品の制服はまだ少し硬く、鏡の前に立つと、見慣れない自身の姿に目を細める

机の上には触れたくもない教科書。
見るだけで眉間にしわが寄る。

塩味うす男
塩味うす男
「腹減った……」
しかし外では桜が全力で舞っている。
4月2日、まさに青春の演出日和。

朝ごはんに出てきた枝豆。
うす男は無意識に薄皮をむき、
中身だけを食べ、皮だけを皿の端に整然と並べる。

(友達ができたら押し付ける用)

入学初日から準備は万端だ。

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