-瑞稀side-
あれは、ある日、突然だった。
「あ、久しぶりにDM見てみようかな」
その日、いつものようにインスタを見てたらふと久しぶりにDMを見てみようっていう気分になった。それまでにも何度か、気が向いた時に送ってきてくれたDMをみてたから、その日も軽い気持ちで見てたんだ。
でも、しばらくすると、他とは明らかに違う雰囲気のアカウントがあって、最初は何かわからなかったから放置してたんだけど、やっぱり気になって、開けちゃったの。
そしたら、
『瑞稀あなた、早く声優やめろ。何でお前みたいな奴がやってんの?理解不能なんですけど。声も演技も完全に人並み以下だろw 誰もお前のことなんて好きなんかじゃねぇよ。自惚れんなよ』
そりゃこれまでも、こういうお仕事してるからアンチとかも少しはあったけど、ここまであからさまにわざわざ見せつけるみたいに送ってくるものは初めてだった。
最初は怖かったから無視してたんだけど、お仕事とかで気持ちが落ち込んでる時、ふと、あの人の言葉が浮かんできて、
「今はどんなふうに思われてるんだろう」
って考えるようになった。
それからはだんだんと見る回数も増えていって、今では見ないと落ち着かなくなってるの。
自分から身を滅ぼしに行ってるし、おかしいっていうことはわかってるんだけど、どうしても辞められない。こんなこと他の人には言えないし、私自身、もうどうしたらいいのか分かんなくなっちゃって、あの日、気づいたらカッター持って自分の首、切ってた。
-木村side-
瑞稀 「...こんな感じ、です。引きましたよね?こんなのどう考えてもおかしいですもん、w」
木村 「引いてないよ。だから、そうやって笑うの辞めて」
瑞稀 「...」
木村 「むしろ、そんなことになってたことに気づけなかった自分にめちゃくちゃ腹立ってる。...辛かったな。よく1人で頑張った」
ギュッ
瑞稀 「ッ! ...ウッ...ウウッ」
木村 「今まで我慢してきた分、いっぱい泣きな。それで、全部吐き出しちゃおうな」
・
・
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-木村side-
あなたが話してくれた。今まで我慢してきたものが、話したことによって溢れてきてるみたい。こんなに俺の前で泣くこともなかったから、なんか新鮮。
でも、それと同時に気づけなかった自分とDMを送った奴に、めちゃくちゃ腹が立つ。
...ごめんな、あなた。もうこんな辛い思い、絶対にさせないからな、、
to be continued❏












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。