~らんside~
家に帰り、夕食の準備をする。
えーっと、リゾット…
…あ、リゾットの材料買うの忘れた……!!
最悪…走って買ってくるか~
そう考え、家を急いで出る。
今買いに行ったらいるまさんたち帰ってきちゃうかも…と途中で気付くが、本当に家に食べ物がないのだからしょうがない。
…一応出る際、置手紙を書いたから大丈夫だろう。
そう考えていたら、あっという間にスーパーについた。
そうして、俺は何も考えずに材料を買い始めた。
~いるまside~
ようやく家が見えてきた。
なにか視線を感じて後ろを向いたが、誰もいない。
…まさか、不審者?
いや俺らもういい歳した男二人だぞ?
…一応、速足で帰るか。
真剣な目で言うと、なつもすぐ承諾してくれた。
その瞬間に、足を速めて家へ急ぐ。
慌てて追いついてこようとする足音が聞こえるが、幸いなことにあまり足は速くないらしい。
これなら引き離すことができそうだ。
…家に不審者連れ込んで、らんを怖がらせたくないからな。
…そういや視線にしては、慣れた感じだった気がするな。
……気のせいか。帰ろ。
そう考え、ドアに鍵をまわす。
…ガチャ。
シーーーン…
家には何も気配がない。
…まさか、さっきの不審者が…!?
そう言って、俺らは慌てて家を出て行った。
~らんside~
どうもまたやってきましたね!らんです!!
俺は今もうスピードで走っています!
理由?
…スーパーでのんびりしすぎた!!
最悪…まさかセール中だったなんて!
そのせいで荷物も重く、思ったように速く走れない。
うー、もういるまさんたちが帰ってきちゃう…
夕飯もまだ作れてないのに…申し訳なさすぎる……
ようやく家路が見えてきた…そのとき。
家付近でうろうろとしている一つの影。
一瞬怪しい人かと思ったが、何か酷いことを企んでいるようには到底見えない。
なんならおろおろと困っているようにも見える。
…迷子かな?
時間がないが、困っているなら助ける他ない。
まさか…