こんな雑魚に殺されるなんて屈辱味わってたまるか、
刀にスキルを巻き付け、あたり一帯を薙ぎ払った。
血飛沫が視界を塞いでる間に腕を振り解き、結界の外へ一歩踏み出し、刀を手に収める。
見えない空気に刀を突き刺すと、ガラスが割れるような音と共に、一段暗くなっていた内側に光が当たった。
地面に倒れ込んでいる俺を、拘束もせず見下ろしている。
激しく上下する胸に、土と血がたくさんついた靴をぐりぐりと押し付けて、愉悦に浸っているようだ。
気色の悪い仮面を被った男は、俺の手にある刀を持ち、喉元にあてて
仮面の男の手に握られた刀は、涼架にあっけなく取られてしまう。
誰も一歩も動けないまま、涼架にただ観察されるだけだった。
そこには、先ほどまでの喜楽の表情が抜け落ちた、店員の顔があった。
俺の手を引っ張って、立たせてくれた。
刀を布で拭き、店員の肩にあてる。
ザグッ
全てが、一瞬のうちに終わっていった。
突然、真剣な顔つきで俺をみつめて、名前を呼んだ。
目が合う。そこで一気に現実に処理が追いついたようで、思わず顔を手で隠す。
カシャッ後ろに隠された写真を取り上げる。
あっと声を出して、取り返そうとするが、ひと睨みすれば動かなくなった。

二人が夜な夜な殴り合っていた(というよりはわかいが一方的にぶん殴っていた)のを窓から見ていた俺は、
もう二度とツノの話をしないようにしようと思った…。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。