それからも俺は、次の日もその次の日も寝ては悪夢を見て、寝ては悪夢を見てを繰り返していた。
そういって心配そうに俺の顔を覗き込んでいる。
宏太朗。
お前は元気そうだな。
なんて、あのとき呼び止める根性さえなかった俺の後悔さえも、宏太朗を見ていると愛おしい感情だと思えてくる。
なんて茶化しながらも、俺は宏太朗がいないと寝ることも出来ないくらい、宏太朗から離れることができないんだって気づいた。
宏太朗に、また一緒に住まないかと提案しようとしたけどやめた。
宏太朗を俺が独占していいわけがない。
こいつはもっといい幸せを手に入れられる権利を持ってる。
だから、俺は宏太朗が幸せならそれでいい。
それでいい…。
それでいいはずだろ?
そう自分に言い聞かせ、俺は現場を後にした。
________________________________________________
その晩も俺は、
悪夢の止まない雨の中、ずぶ濡れになっても
宏太朗だけを探し求めていた。














編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。