12時15分,4時間目の終わりを告げる
チャイムが鳴る。
先生からの指示で,皆んなは一斉に席を立ち,
食堂の方へと向かった
私についてきたのは,楓都・希空・澪・杏・涙伊。
久しぶりに全員揃っている。
ここは病院,体調や病気の関係で全員が揃うことが
当たり前ではない場所である。
in食堂
食堂では,みんなの明るい声が聞こえてくる。
私は別に騒がしかろうが静かだろうか
どうでも良いのだが,この5人の中で,
不快に思う人もいるそうだ
食堂に行く前はあんなに元気だった
希空だが,いざ行くとやっぱり
耳を塞いで怯えている。
先生はそれを“パニック障害”だと
言っていた。
希空が食堂を出た後,
私達は食事を取りに行った。その後
先生の合図で,昼食の
時間が始まった。
涙伊は味覚障害?を持っているらしい。
私も詳しくはわからない。けど
甘いとか,酸っぱいとかが感じないらしい。
まぁどっちにしろ,私には関係ないのだが
“薬の味”言われてみれば,そんな味がする。
杏や澪はわりかし最近きた子だ。
家で出てくるご飯の味をまだ覚えている。
けど,
ずっと前に来た,楓都や涙伊は
もう家の味なんて忘れてしまっている。
この病院の味に,取り憑かれている。



















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。