第3話

【3】御飯
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2025/06/23 13:00 更新
12時15分,4時間目の終わりを告げる
チャイムが鳴る。
橋野 恵里菜
橋野 恵里菜
はい,それじゃあ皆んないつもの
食堂に行きましょう。
倉田 美華
倉田 美華
12時半までには集合するように!
子供達
はーい!
先生からの指示で,皆んなは一斉に席を立ち,
食堂の方へと向かった
私についてきたのは,楓都・希空・澪・杏・涙伊。
久しぶりに全員揃っている。
ここは病院,体調や病気の関係で全員が揃うことが
当たり前ではない場所である。
佐倉 希空
佐倉 希空
よーし!皆んな食堂行こー!
雨白 楓都
雨白 楓都
ちょっと杏〜?授業終わったよ,
早く起きて!
小鳥遊 杏
小鳥遊 杏
むにゃ………あ,俺また寝てた…
海月 澪
海月 澪
杏は良いよな〜…好きな時に寝れて。
俺なんか寝ようと思っても寝れねぇから。
これで徹夜3日目
小鳥遊 杏
小鳥遊 杏
俺だって授業中寝たくて
寝てるんじゃねーの!
神楽 涙伊
神楽 涙伊
まぁまぁ…早くいこーぜ?
西宮 千尋
西宮 千尋
うん,行こ
in食堂
食堂では,みんなの明るい声が聞こえてくる。
私は別に騒がしかろうが静かだろうか
どうでも良いのだが,この5人の中で,
不快に思う人もいるそうだ
佐倉 希空
佐倉 希空
ッうるさい……
小鳥遊 杏
小鳥遊 杏
…希空?今日は…行けそう?
佐倉 希空
佐倉 希空
……ごめんッ…無理かも…。
海月 澪
海月 澪
おっけ,先生に言っとく
食堂に行く前はあんなに元気だった
希空だが,いざ行くとやっぱり
耳を塞いで怯えている。

先生はそれを“パニック障害”だと
言っていた。
希空が食堂を出た後,
私達は食事を取りに行った。その後
先生の合図で,昼食の
時間が始まった。
海月 澪
海月 澪
モグモグ…ん〜カレーうまっ!
雨白 楓都
雨白 楓都
好きだね〜カレー,僕はすぐに
飽きちゃうなぁ
海月 澪
海月 澪
カレーはいつ食っても
美味いからな!
神楽 涙伊
神楽 涙伊
へ〜…(お酢を飲む。)
西宮 千尋
西宮 千尋
…涙伊?これお酢じゃない?
神楽 涙伊
神楽 涙伊
ってあっ,やっべぇ…
また間違えた…
西宮 千尋
西宮 千尋
よくわからないでいられるよね,
お酢ってすごい酸っぱいのに
神楽 涙伊
神楽 涙伊
いや酸っぱいって何かわかんねぇしな〜…
涙伊は味覚障害?を持っているらしい。
私も詳しくはわからない。けど
甘いとか,酸っぱいとかが感じないらしい。

まぁどっちにしろ,私には関係ないのだが
西宮 千尋
西宮 千尋
…ねぇ杏?
小鳥遊 杏
小鳥遊 杏
なに〜?
西宮 千尋
西宮 千尋
いつも思ってるけど…なんか
私の家で出るご飯じゃない気がする。
西宮 千尋
西宮 千尋
なんか……そんなに気になることは
ないけど…変な味がする。
雨白 楓都
雨白 楓都
ん〜……僕はもうここに慣れちゃったし…
わかんないなぁ…。
小鳥遊 杏
小鳥遊 杏
なんかわかる,あれだ…えっと…。
あ!薬だ薬。なんか…薬っぽい味しね?
海月 澪
海月 澪
あ〜わかる!薬っぽい
味するよな〜
“薬の味”言われてみれば,そんな味がする。
杏や澪はわりかし最近きた子だ。
家で出てくるご飯の味をまだ覚えている。

けど,

ずっと前に来た,楓都や涙伊は
もう家の味なんて忘れてしまっている。

この病院の味に,取り憑かれている。

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