第32話

episode32
536
2021/07/07 09:42
その日は土曜日で、私達は朝一でお見舞いに行った


あなた
ジェルくん……
あなた
早く……目覚ましてよ
莉犬
…………
さとみ
ったくさ…
さとみ
こんなに想ってくれる奴がいるんだから早く起きろよな
ころん
そうだよ
ころん
ジェルくんこんなにも想われててずるい…
るぅと
嫉妬するほど羨ましいですよ
るぅと
僕だって想いは負けてないのにな…
ななもり。
そうそう!
ななもり。
みんなの想い受け取って早く起きてよ!
ななもり。
ジェルくんっ!!
あなた
…………



















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ジェル
んっ……
ジェル
俺……なんで…
ジェル
ここは…………?
あなた
えっ……
ジェル
あれ?
ジェル
ここ……病院?
ジェル
みんなも……
ジェル
なんで居るん?
ころん
ジェルくん……
莉犬
やっと……
るぅと
おかえりなさい
さとみ
遅すぎだって
ななもり。
ジェルくん!!
ジェル
えっ……
ジェル
ど、どないしたん?‪
あなた
ばかっ!!
あなた
ギュッ
ジェル
うぇ!?
ジェル
あなたちゃん!?
ジェル
どうしたん!?
ジェル
えっ、ちょ、
あなた
もうっ……
あなた
ほんとに、ほんとに、心配したんだからね!!
あなた
分かってんの!?
ジェル
そっか……
ジェル
俺あの時事故にあったんやっけ
ジェル
みんな……心配してくれたんやな…
ジェル
ありがとうな
あなた
心配するに決まってるじゃん!
あなた
ばかっ!!
あなた
ほんとにばかっ!!
ジェル
ポンポン
ジェル
泣かんといてや
ジェル
心配させてごめんな
ジェル
俺は大丈夫やで
あなた
うんっ……
あなた
ほんとに、ほんとに良かった…


ジェルくんを抱きしめる力を強めて、ジェルくんがそこに居る事を確認した





泣き顔なんて本当は見せたくなかったけど、泣いてしまう


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