〈付き合ってる設定〉
綾瀬美羽です。
えー…
チラッと会社の時計を見ると、22時半を回ったとこ。
企業さんと飲みに行くいれいすメンバーを見送ってから、もう5時間が経っていた。
平常心を保とうと、編集したり会社内を片付けたりする事で頭を埋める。
しかし、時間が経つにつれ、モヤモヤは増える一方。
心配がピークに達して、そう鞄を持った時、丁度ドアがガチャっと開いた。
ホワホワした雰囲気のないくん(最推し)が、帰って来た途端いきなり抱きついてきた。
甘いお酒の匂い。
赤く染まった頬。
忘れてた。ないくんってお酒弱いんだった…。
と言いつつ、この状況が恥ずかし過ぎて思わず顔が熱くなる。
…そういえば、お酒大好きないふくんは…?
酔ってたら水飲ませないと…
邪魔は出来ない…。
色々な意味で((
高身長男性に抱きつかれると、流石に息が苦しくなってくる。
りうらくんに手を伸ばすと、りうらくんはポロポロと涙を流していた。
なんで泣いてるの!?
………はい?
泣きながら私とないくんに近付き、私の手を引っ張るりうらくん。
…りうらくん、もしかしてめちゃくちゃ酔ってます!?
ってかないくん、すごく幼くなってる気が…。
初兎くんの解説を聞いて、思わず絶望する。
なんだそのカオスな状態…。
いれいすメンバーって、こんなカオスを抑えてたの?
ニコニコとないくんの首襟を掴む初兎くん。
…ん?首襟…?
そのまま引っ張られ、首が絞まるないくん。
慌てて私から手を離した。
言い争う2人の事は無視して、りうらくんは私に抱きついてくる。
機嫌が悪いのか、りうらくんは少しムスッとしている。
熱出た時みたいに、甘えの糖度が少し高い。
可愛いな…なんて思ったりして。
そんな呑気な事を考えてたら、りうらくんが私の首筋に顔を近付けた。
一瞬、首に痛みが走った。
ぶわっと顔が熱くなる。
そんな私を見て、りうらくんは小悪魔っぽい笑顔を浮かべた。
その後も沢山印を付けられたのは、
多分、言うまでもない。





















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!