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第3話

#2 苦しさと虚しさ
1,053
2022/07/18 09:16
神宮寺side
Jin
紫耀。今日はドライブできない笑
しょーたん
何で?珍しいじゃん。
Jin
なんか疲れて
しょーたん
溜め込みすぎんなよ。メンタルゴリラ。
Jin
怪力ゴリラが言うな笑
今は目黒の家。

で,紫耀にメールを送ったところ。


紫耀は相変わらずの過保護。

俺は反抗期の高校生じゃないんだから。



でも,それだけ好きなんだなってことはわかる。



目「行こ。早く行かないと。」

神「うん。」


それなりの覚悟を持って出発。

勿論運転はめぐ。


今は目黒の家。

で,紫耀にメールを送ったところ。


紫耀は相変わらずの過保護。

俺は反抗期の高校生じゃないんだから。



でも,それだけ好きなんだなってことはわかる。



目「行こ。早く行かないと。」

神「うん。」


それなりの覚悟を持って出発。

勿論運転はめぐ。


目「ジンちゃん。」

神「何。」

目「不安?」

神「うん...ちょっと。」

目「でもね。覚悟があったら,なんだってできるよ。
SnowManに加入する時も,宇宙sixと掛け持ちする時も,脱退する時も,
覚悟してやったことだから。」

神「っ...。ねぇ,もし病気だったら,俺はどうなる?」

目「...悪い事しか考えてないでしょ,ジンちゃんったら。」

神「えへへ,俺でもこうなっちゃうなぁ笑」

目「笑って誤魔化さない!」
そして病院に着いた。



『覚悟があったら,なんだってできる』



めぐ,たまにはいいこと言うじゃん。


早く来たから,人は1人2人しかいない。



看「神宮寺さん,どうぞ。」



診察室に入ると,一気に緊張感が高まった。



でも安心したのは,医師が女性だったこと。


正直こういうのって,めぐとか勝利とか,長年一緒にいる奴には言いやすいけど,


全く会ったことのない男性だと言い難いなって思う。



医「神宮寺さん,目黒さん,今日はどんな様子で...」


目「あの,僕が代わりに言っても良いですか?」


医「はい。大丈夫ですよ。」


目「一週間くらい前から,神宮寺の手が柔らかくなったり、

低い声が出難くなったり,外見も柔らかくなったような感じがして。」


野「んー,神宮寺さん,お酒は飲まない方ですか?」


神「飲む方ですね。あ,でも,昨日2人で飲みに行って,このことを相談して。

お酒には酔ったことないんですけど,半分飲まないうちに酔ってしまって...」


野「...一応なんですけど,神宮寺さんと目黒さんって,アイドルの方ですよね?」


目「はい。グループは違いますけど,同期で。」


野「そうですよね。うちの娘が大好きで。」


目「へぇ〜,ありがとうございます!」


野「こういった悩みを言い合える人って,とても大事だと思います。」


神「そっか...」
そして,話は“これから”に切り替わった。



医「神宮寺さん。まず,年齢はおいくつでしょうか。」


神「今年で25歳です。」


医「...突然ですが,神宮寺さんは“女性化症候群”だと思われます。」


目「あっ...!」


神「どした?」


目「いや...昨日飲み行ってた時,気になって調べたんだ。そしたら, ソレ女性化症候群が出てきて。ごめん」


医「でしたら,目黒さんは分かりますね。

女性化症候群は,男性の身体が後天的に女性化していく病です。
神宮寺さんは,疲れたり,ストレスを溜め込んでたりしていませんか?」


神「いえ。最近はオフが出来て。」


医「そのケースは珍しいですね。原因不明に分類されますね...」


目「一応聞くんですけど,治療法はありますか?」


医「...いえ。男性ホルモンを注入するなどありますが,副作用が酷いし,
女性ホルモンが原因の時にしか使えないので。
これからの自分と向き合って,活動を続けていくことも..」


目「神宮寺は,これからどうなるんですか。」


医「このまま治療を続けない場合,30歳頃には完全に女性化すると思います。」


神「あの,検査って,出来ますか?」


医「はい。今からでも出来ます。」


神「じゃあ,直ぐお願いします。」


医「わかりました。」
目「流れ早かったね。どうしたの?」


神「今になって不安になっちゃった。

治せるなら治したいけど,副作用がなんとか...俺こう言うの苦手なの。

というかできないんだ。身体の都合で。」


目「そっか。あっ,順番きたよ。」


神「行ってくるね。」
結果


医「結果は...女性ホルモンが増え続け,歯止めのかからない状況です。」


「残念ですが,これから仕事をしていくのは出来ないと思われます。」


目「そうですか...っ,ジン?」


神「そっか...治療法は,“受け入れる”しか無いんですね。」


医「はい。」


神「でも,ずっと黙っていたからな。受け入れるしか無いか笑」


医「...凄く心の強い人なんですね。いつも責められていたのに。」


目「これからの人生は,自分で向き合わなくちゃですもんね。」


医「そうですね。主役は“自分”ですからね ! 」


目「あ,それ僕らの ! 」


そんな和やかな話をして,病院を出た。
目「ジン。明日は仕事ある?」


神「ない。3日空きができた。」


目「他は?」


神「永瀬以外はオフ。でも早く終わるよ。」


目「じゃあ,全員に話したら?」


神「うん。そうするよ。あと...」


目「あと?」


神「ふっかさんにも話したい。玄樹にも ! 」


目「お前本当2人のこと好きだな笑」


神「うん ! 」


目「ふっかさんなら今日オフだよ?」


神「じゃあ今日話そうかな?」


目「そうしな。」
主役は“自分”のとこ,わかりましたか?


SnowManさんの“イチバンボシ”の歌詞の一部です。


“やってやるんだ主役は僕なんだから”

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