『え?』
白浜「僕も…よく分からないんです」
「どうしたんですか??」
1人の男の子が話しかけてきた。高校生かもしれない。
畑野「あ…さっき、向こうの方見てきたんですけど何も無くて」
「えっ、人も?!」
「はい…こんな感じで」
畑野さんがスマホを出して写真を見せる。
「…なにこれ、フリー素材とかじゃなくて?」
『砂漠…ですか』
白浜「分かりませんが、とりあえず救助を待つしか」
ありえない。砂漠なんて
ここは日本じゃないのか。
でも、わたしはあの電車に乗って…
「あのー、駅員さん、まだ外部と連絡がとれないんですか?」
「すみません、」
「おかしい、ここはどこだ?」
「あー、なんでもいいから早く帰りたい。」
畑野「どうしましょう。このままだと乗客のみなさんが…」
『……まずは乗客名簿を作りましょう。
お互い、名前も分からないんですからね。』
NEXT↴
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!