白浜「…賛成です。協力しますね。
畑野さんも…いいですか?」
畑野「全然いいですよ!」
はぁ…よかった。
とりあえずこの2人と乗客名簿を作ろう。
『お名前は…』
「江口和真です。」
『ご年齢をお伺ってもよろしいですか』
「17です」
『ありがとうございます』
……
乗客の方に借りたメモ帳とペンを使って、私たちは次々とペンを走らせていく。
畑野「清水さ~ん こっちは終わりました!」
『こちらもです。』
「じゃああとは…」
白浜「今終わりました!」
畑野「3人だとあっという間ですね。」……
『…みなさ~~ん 先程はご協力ありがとうございました。』
みんなの視線が一気に私の方へと移る。
『もう少し救助を待ってみましょう。
今の時点で体調の悪い方はいませんか?』
「…あ、あの……」
『はい どうかされましたか?』
わたしはなるべく笑顔で答えた。
「めっちゃお腹空いた!!
なぁ、みんなもってる食べ物出し合いせえ
へん!!?」
NEXT↴
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。