遠慮がちに足を踏み入れる涼太とは対照的に、
キラキラとした瞳を周りに向ける翔太。
…あっ、おい、土足!
ポイッと靴を放り投げて、家の中にダッシュで入る。
…なんか、胸が…
…うーん。
ぐちゃぐちゃ?
イライラじゃないけど、モヤモヤみたいな。
よく分からない感情を、翔太に向ける。
どんな顔?
聞きたかったけど、「俺らも行こうぜ」と言う照が、わしゃわしゃと頭を撫でてきたら、そんな事は頭から抜けていった。
翔太の指さす方には、周りよりも輝いている星があった。
横を見ると、ニィーっと歯を見せて笑う翔太が。
俺も笑顔を向けてみると、
翔太といると、なんでか自然と話せて、笑える気がする。
照といるのも、落ち着くけれど、
なぜかまだ、心が休まらない。
そんな俺の前に、照がニヤニヤしながら現れた。
翔太は
「オトモダチ?何それ美味しいの?」
と言わんばかりの顔をした。
と、涼太が翔太のそばにより、
と説明し始めた。
優しいその声は、一瞬、翔太の親のように錯覚する。
…というか、友達という単語すら知らないって…
翔太は本当に、親に愛されていなかったらしい。
途端に翔太は満面の笑みを浮かべた。
幸せそうな顔。
翔太はきっと、今の生活に満足しているんだろう。
深刻そうに言い出した涼太は、照を連れて外に出ていった。
後ろを着いていこうとした俺は、翔太に腕を掴まれた。
振り返り、首を傾げる。
改めて言われると、少し迷う。
俺が今までできた友達とは、毎日話して、たまに遊んでた。
そこからか笑
これは教えがいがありそうだな笑
帰ってこない返事に、2人が歩く速度を速める。
もしかして、何かがあったのか。
と、
ソファーと床にそれぞれ寝転がる2人。
その可愛い寝顔に、涼太と照が見つめ合い、クスリと笑った。
私、学生でして、これからテスト期間に入るので、
更新を1~2週間ほどおやすみさせていただきます
よろしくお願いします🙇
見てくださりありがとうございます😊
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。