第14話

オトモダチ?
686
2023/11/21 10:39
涼太
いやぁ、アパタイト、悪いね。
いいよ別に。
遠慮がちに足を踏み入れる涼太とは対照的に、
翔太
うわっ、ここが大介ん家!?
きれ〜!!
キラキラとした瞳を周りに向ける翔太。

…あっ、おい、土足!
大介
靴脱げ!
翔太
はぁい。
ポイッと靴を放り投げて、家の中にダッシュで入る。

…なんか、胸が…
…うーん。

ぐちゃぐちゃ?
イライラじゃないけど、モヤモヤみたいな。
よく分からない感情を、翔太に向ける。
大介、そんな顔すんなよ笑
大介
…え?
どんな顔?

聞きたかったけど、「俺らも行こうぜ」と言う照が、わしゃわしゃと頭を撫でてきたら、そんな事は頭から抜けていった。
翔太
なーあー、あの星何か分かる?
大介
えー?
どの星?
翔太
あの、あれ、でっかいの!
翔太の指さす方には、周りよりも輝いている星があった。
大介
あ、あれか!
でも星の名前は知らないんだよなぁ…
翔太
俺も。
横を見ると、ニィーっと歯を見せて笑う翔太が。
俺も笑顔を向けてみると、
翔太
…何その顔笑
大介
お前もだろぉ?笑
翔太といると、なんでか自然と話せて、笑える気がする。

照といるのも、落ち着くけれど、


なぜかまだ、心が休まらない。




そんな俺の前に、照がニヤニヤしながら現れた。
これでお前ら「お友達」か?
翔太
オトモダチ?
翔太は
「オトモダチ?何それ美味しいの?」
と言わんばかりの顔をした。

と、涼太が翔太のそばにより、
涼太
翔太、お友達っていうのはね…
と説明し始めた。

優しいその声は、一瞬、翔太の親のように錯覚する。

…というか、友達という単語すら知らないって…
翔太は本当に、親に愛されていなかったらしい。
翔太
…ふーん。
じゃ、俺とお前ってお友達なんだ?
大介
…らしいね。
途端に翔太は満面の笑みを浮かべた。
翔太
よろしくなっ!!
大介
…おぅ。
幸せそうな顔。
翔太はきっと、今の生活に満足しているんだろう。

涼太
…アパタイト。
…相談したい事がある。
何だ?
涼太
ここじゃちょっと……
外に出ないか?
深刻そうに言い出した涼太は、照を連れて外に出ていった。
翔太
大介〜
大介
ん?
後ろを着いていこうとした俺は、翔太に腕を掴まれた。
振り返り、首を傾げる。
翔太
お友達ってさ、何すんの?
大介
何って…
改めて言われると、少し迷う。
俺が今までできた友達とは、毎日話して、たまに遊んでた。
大介
…じゃあ、鬼ごっこしよ!
翔太
鬼ごっこって何?
そこからか笑
これは教えがいがありそうだな笑



ただいまぁ〜
……あれ?
涼太
翔太?
大介くん?
帰ってこない返事に、2人が歩く速度を速める。
もしかして、何かがあったのか。

と、
翔太
…ん〜。
もう食べれないって…
大介
……すぅ、すぅ…
ソファーと床にそれぞれ寝転がる2人。

その可愛い寝顔に、涼太と照が見つめ合い、クスリと笑った。
















私、学生でして、これからテスト期間に入るので、
更新を1~2週間ほどおやすみさせていただきます

よろしくお願いします🙇

見てくださりありがとうございます😊

プリ小説オーディオドラマ