前の話
一覧へ
次の話

第1話

baekhyun × ten ①
531
2024/04/06 06:32 更新


長くなりそうです。

テンちゃんはこの時から一人暮らしという設定にさせてください。


最近よく誤字脱字、自分のメモの下書きのまま出したりしちゃうので、おかしなところあれば気軽にコメントお願いいたします。

________________________________________


ten side



『もう、終わりにしよう、俺たち』







この言葉が自分の心の奥深くに蔓延るようになってはや数年。



僕は何不自由なく過ごし、たくさんの仲間、家族、職場の人、ファンのみんなに恵まれ、大好きなダンスが出来て、音楽の中に生きている。



ただ、一つ、僕には嫌な過去がある。



この世界に入ってきて、練習生の頃からずっと、ずっと憧れてきたテヨンイヒョン。



魅力的な人だった。とても。見た目は勿論だけど、それだけじゃない、人一倍努力する姿、人を思いやる心、音楽に対する気持ち、そして彼の創作のセンス、全てが僕にとって新鮮で、あたたかくて、光のような存在だった。



僕は、その憧れの気持ちが恋愛的になるのを自覚していた。元々の性格から、行動するのは早かった。




テン『テヨンイヒョン、僕、ヒョンのことが好きです。付き合ってください。』



テヨン 『えっ、ええっ、あ、えっと…、ほんとに?俺、何もしてあげれないかもしれないし、俺たちはこういう仕事だから、あまり会う時間もないかもしれない。それに、将来もどうなるかも…それでもいいの?』



テン『はい!僕はヒョンのそばにいられたらそれで嬉しいんです!』



テヨン『そっか、優しいね、てに。わかった、良いよ、付き合おっか。でもまだ、俺の気持ちはちゃんとしたものじゃないから、これからどんどん教えてよ、テンのこと。』



テン『やった〜!!もちろん!覚悟しててくださいよ〜??!』



テヨン 『ふふ、可愛いなあ』



そう言って僕の頭を撫でたあの日が今でも脳裏に浮かぶ。



テヨンイヒョンは僕に対する気持ちが恋愛的になるまで時間はかかったけど、ちゃんと向き合ってくれた。優しくて、あたたかくて、とにかく幸せな日々だった。これ以上なんてないくらいに。



そして、2018年、ヒョンと一緒に曲を出すことになった。



とっても嬉しかったんだ。愛しい人と、一緒に好きな音楽をやることが。



いつもよりも一緒に居れたし、時間がない中で、歌詞やメロディ、ダンスの振り付けを考え、撮影やレコーディングに挑んだ。大変だったけど、1秒1秒が幸せで、苦しいことなどなかった。



カムバック期間が終わり、グループの全体活動も終わった時、ヒョンと一緒に綺麗な夜景を見に行った。



テン『わあ、ヒョン綺麗ですね!』



テヨン 『でしょ?ふふ。今回のカムバ、お疲れ様だね。これは、プレゼントだよ、なんて。』

テン『ヒョンったら、ロマンチストなんだから〜!へへ、嬉しいです!写真に収めておこ〜♪』



テヨン『…。そうだね、2人の写真も撮ろう。』



カシャッ



テン『でも暗いからあんまりよく映らないな〜、しくしく』



テヨン 『そうだな、はは。…なあ、てに。この夜景を見てどう思う?』



テン『ん〜?そうだなあ、ヒョンからもらったプレゼント、すごく嬉しいけど、、、夜景よりヒョンが綺麗です、なんてね!お返し❤︎』



テヨン 『わあ、お前の方がロマンチストじゃん。こいつめ〜、うりうり。』



テン『へへ、ほんとなんだもん!ヒョンは?ヒョンは何思ったの?』



テヨン 『ん〜、そうだな。……』



テン『ん〜?ひょん?』



________________________________________





?『…ん、!…テン!てん、…テンっ!!』



ん?めちゃくちゃうるさい声がする…



この声は…



ベッキョン『テン!!おきたか!?』



テン『……ん、ヒョン、…あ、御免なさい。』



ベッキョン『や、いいんだよ、謝んな!お前、レコーディングになかなか来ないからどうしたのかと思ってお前のマネージャーに連絡とって俺が来たのさ!ふふん!』



テン『…は、はあ。そうなんですね、すみません。でも何でヒョンが…っていうか、すぐ行きます!』



ベッキョン『いや、いい。もう今日はやめておこう。俺からも伝えてあるから。ゆっくり休め。』



テン『え?何でですか?今日やらなきゃ時間がないんじゃ…』



ベッキョン『大丈夫!なんとか調整してもらったよ。それよりお前が心配だからさ』



テン『…ほんと、すみません。ちょっと、寝不足だったみたいです。』



ベッキョン『そりゃあ、大変だ!今日は好きなもん食べて、好きなことして、早く寝なよ。お水とか、体調管理に良いものなら買ってきてあるから!じゃあな!』



テン『えっ、あ、ヒョン!ありがとうございます…!』



そういって後ろ向きながら手を振り出て行ったヒョン。騒がしいけど、、、良い人なのはわかる。



昔のこと、思い出しちゃって、人様に迷惑かけたな。2度も嫌な思いをしたと思ったら、夢だったみたい。思い出が夢になるの本当に嫌だ。



それに、寝過ぎたせいか頭が痛い。



買ってきてくれたものを見てみよう。



ん…?なんか、入ってる?…



なんだこれ、紙…になんか書いてる。



ベッキョン(手書き)『なんかあったら気にせず、なんでも言ってくれ!俺はお前の味方だし、受け止めるよ、なんなら飲み込んで俺が胃で消化してやる! (電話番号)』



テン『なんだそれ』



優しい人だな。でももう、優しさはいらない。十分受けてきた。話したって、僕の気持ちも、テヨンイヒョンも、状況も、変わりはしない。僕はずっと、このままなんだ。

________________________________________



…それから、数ヶ月。supermの活動が目立つようになり、このメンバーで行動することが多くなった。勿論、テヨンイヒョンもいる。最悪だ。でも慣れている。これは全部仕事。あの人はただのメンバー。そう、なんでもない。アメリカのツアーで一緒にやる、あの曲も、ヒョンの顎を撫でるようなあの振り付けも、全部、仕事。



と思うようになんとか生きてる。そしてそれと同時に、厄介なことが増えた。



それは…



ベッキョン『よう!テン!今日晩ご飯どうする?』



一緒に仕事をした日は何故か絶対に僕の部屋にベッキョニヒョンが来る。



正直だるいし、めんどくさい。仕事以外の時くらい1人にして欲しい。でも、先輩だし断れない。…しかも毎日ではないから、微妙に距離とってきてるのも鬱陶しい。



テン『はは…また来たんですか?今日は1人で食べたいんですけど〜…』



ベッキョン『なんでだよ、お前、寂しいって顔に書いてるぞ?』



そう言うとスルッと隙を見て僕の部屋に上がり込む。入れたつもりじゃないのに…。



はあ…。



ベッキョン『…それで?今日はどうだった?』



テン『…まあ、それなりに頑張れました。ヒョンはどうだったんですか。』



こう言う時は、めんどくさいから聞く側に回る。



ベッキョン『俺はどうだっていいよ。お前の話だろ!?』



はあ〜?


僕は早くヒョンに話したいだけ話してもらって帰って欲しかった。



テン『僕だってどうだっていいです!ヒョンの話が聞きたいんですよ!』



ベッキョン『…え、えええ?俺の話?俺の話が聞きたいの?ほんとに?ほんとにほんとにほんと????』



目をまんまるくして、まるで子犬みたいにこっちを見てくる。



テン『…?はい。』



ベッキョン『そ、そうか…嬉しいな。』



何照れてんだ、まあいいや、これで集中して食べれる。



ベッキョン『初めて、俺の話が聞きたいっていったよお前。』



テン『え?』



ベッキョン『………お前が聴きたいっていってくれたから、じゃあ、俺の話をしようか。』



テン『え、あ、はい…。』



なんだ?



ベッキョン『今日の仕事でのテンは、いつもよりちょっと自然体だった気がする。前よりも。俺と歌うところも凄いやりやすかったよ。』



テン『は、はあ…。それは、僕もですけど…。』



ベッキョン『てことで、お前、俺のこと好きだろ!』



テン『ブッッッ』



口から食べ物吹き飛ばしてしまった



はあ?なんだそれ?意味わかんない。まじでどうかしちゃったの?このヒョン。前からうるさくていつでもテンション高いひょんだと思ってたけど、ここまでおかしいとは。



ベッキョン『ふふ。俺が拭くから、お前はゆっくりしておけ!満更でもないだろ〜、動揺しちゃって!』



テン『うるさいです…。いや、てか、どうやったらその思考に至るんですか!?』



ベッキョン『…覚えてるか?俺がここ数ヶ月、お前の部屋にきて晩飯食べにきてから、実は、話してるのはお前の方が多い。』



テン『…!?』



そんなことないはず…。



ベッキョン『いっつも、いっつも、押しかけてきて、先輩だからって断れずにいたんだろ?なのに、きたらきたで、お前のほうがたくさん話して、美味しいもん食って、すやすや寝てるぞ。』



テン『わかってたんだ…。そうですよ、ヒョンはいっつもいっつも…。………』



ベッキョン『…いいよ、言ってみな。』



テン『……いっつも、いっつも、うるさいんです。ひ…1人にしてくれ!!疲れてんだ…!僕は…僕は…、ひとりでいい…!1人がいいんだ!』



や、やば…言っちゃった…やばい、これやばい…



ベッキョン『よく言えました。よしよし。』



…は?なんで?なんで、褒めてくれるの?
なんで、頭撫でるの…。



テン『えっ…』



ベッキョン『お前は覚えてないかもしれないけれど、あのレコーディングでお前が寝坊した日、俺が紙に連絡先書いていったろ?深夜に電話かけてくれたよな。出ようと思ったら、すぐ切れて、お前は送信取り消しにしてた。』



テン『な、なんですか、それ…』



ベッキョン『…なあ、本当に1人で居たいのか?本当に1人が好きか?』



ベッキョニヒョンは俺の両腕を掴んで僕の顔をまっすぐに見つめる。そんな目で見るんじゃない、僕のことを。



ベッキョン『…ほんとは、辛くて、苦しくて、誰かに吐き出したかったんだよな。伝えたかったんだよな。毎日、毎日しんどかったな。よく、頑張った、耐えてきたな。お疲れ様。よしよし。』



テン『な…に、それ…。なんで…』



なんで涙が出るの…


いつもふざけてるくせに…


なんでそんな真剣な目が出来るの…



ベッキョン『お前の様子がおかしいと思ったのは、このグループが結成されて何日か経ってから。すぐ分かったよ。このグループでやっていくためもあるけれど、1人の後輩、弟、仲間として、人として、お前が心配だった。だから、レコーディングに来なかった時、すぐに駆けつけた。電話はしてこないと思ったけど、してきてくれたよな。すぐに出れなくて本当にごめん。でも、お前はそんな自分も閉じ込めてしまって、楽にならないようにする。だから、時間をかけてでも、お前が少しでも心の部屋から抜け出せるように、些細なことでも自分のことを話して欲しくて、俺はここへ通った。鬱陶しかったよな、本当ごめんな。』



テン『…そ、んなこと…ない』



そう、そんなこと、ほんとは、なかったんだ。



ベッキョン『ふふ、そろそろ素直になってきたか?な〜んてな。お前は家に帰ると落ち着くのか、無意識のうちに俺に心を開いてくれてよく話してくれた。毎日こなかったのは、次に話したいことを溜めるため。どうだ?実際数日明けてから来られると、嬉しかったろ?そうだろ???』



テン『…う、ん。』



ベッキョン『はっはっは!良い子だ〜〜うりうり。可愛いじゃねえか!そうしていくうちにお前の仕事の様子も前とは少しずつ違ってきて、ダンスももっと綺麗になった。歌声もだ。本当によかったなあって思ってる!で、今日は初めて俺の話が聞きたいって言ってくれた。お前は食事に集中したいからだろうけど、それは今までお前が自分の話ばっかりして、食べれてなかったからだぞ!?』

テン『うう…すみません…。』



ベッキョン『も〜〜謝んな!よしよし。なあ、テン。俺には、なんだってしていいし、何だって言って良いんだぞ。先輩とか関係ない。俺はいつでもお前の味方って書いてあったろ?そのとおりだ。』



ヒョンは、僕の涙を指で拭い、頭を撫でてくれながら、僕にそう言った。ずっと真っ直ぐ、こちらを見つめてくる。もう、光はいらないのに。眩しいなあ、この人は。



でも、テヨンイヒョンのことは、言えない。男同士、メンバー同士、、、



ベッキョン『ほ〜ら、また考え込んでる。…じゃあ俺から言うけど、テヨンイだろ?』



テン『えっ…!なん…で…』



ベッキョン『よし!お前が、今思ってることを全否定してやろう!まず!男同士だからとか、メンバー内で恋愛して、とか、おかしいと、悪いと思ってない!俺は!そしてまず悪くない!!!あと、お前は普段からテヨンイにだけ甘々してたり!時には冷たかったり!目で追っかけてたり!bdsの時も、なんかぎこちなかったり!俺からしたら目に見えてわかるぞ!!』



ヒョンは、言ってやった!みたいな顔で何故か誇らしげにいる。



テン『……、ヒョン、すごいや。お見事だ。』



ベッキョン『ふふん!そうだろ!どや!…まあ、だからさ、明日お互い休みなんだし、気が済むまで話せ。俺はここにいる。お前のそばにいるよ。』



そう言われて、僕はこれまでの思いをベッキョニヒョンに伝えた。


to be continued...



プリ小説オーディオドラマ