第39話

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2025/10/04 13:54 更新






あなた
……




鍵を開けると、少し古びた音がカチャッと鳴る



お揃いの腕時計を見ると、まだ7時半


あなた
…早すぎたなぁ



扉を開けると カランカラン、と綺麗な音



静かな店内に、小さな筆記音が響いていた






パラ、パラ…と、紙をめくる音



あなた
もう来てたんだ
あなた
なんで鍵閉めてるの?(
ぷりっつ
誰もいないと思わせての…ってやつ
あなた
意味わかんないのよ
ぷりっつ
今手紙書いてんの、静かにして



小さな机の前に胡座をかき、紙に向かってものを書く彼



なんだか似合わなくて、ふっと笑ってしまった


あなた
ふーん…結構ちゃんとしてるね
あなた
相席失礼しまーす



前に座って私も手紙を広げると



ぷりちゃんは私を見つめた


ぷりっつ
……
ぷりっつ
…なんでそんな顔してるん
あなた
え、どんな顔?
ぷりっつ
寂しそう
あなた
……
あなた
…なんでだろ、笑
ぷりっつ
わかんないんかい
あなた
こうやってお祝いの準備してるとさ…いつかこのお店も終わっちゃうんだなぁって
ぷりっつ
なんだ、そんなことか
ぷりっつ
俺、別にこの店終わらす気ないし
あなた
でも、継ぐ人とか居ないじゃん
ぷりっつ
誰かが継いでくれるよ
ぷりっつ
もし継がれなかったら、結婚して、子供産んで、その子が継げばいい
あなた
…えぇ、?
ぷりっつ
ネガティブに考えちゃだめやって
あなた
でも私たちにそんな相手いないよ
あなた
モテないし。そもそも出会いの場ないし。
ぷりっつ
んー…そしたら俺らが結婚すればいーじゃん
あなた
…はい?
ぷりっつ
じょーだんだって、顔怖いわ
ぷりっつ
手紙集中させて
あなた
そっちが話しかけてきたんじゃん



目を手紙に向けてまた書き始める彼を見る






耳…いや、もう顔全体が赤い



つられて赤くなるのを感じ、自分も白紙の紙に視線を戻した


あなた
店長、喜んでくれるかな
ぷりっつ
たぶん泣くで
あなた
ありえる笑
あなた
書きたいこと多すぎてやばい
ぷりっつ
俺1枚に収めた
ぷりっつ
じゃあ俺ラッピングするわ
あなた
店長とまひとくんのだけ?
ぷりっつ
うん、俺らのはいいっしょ
あなた
じゃあTシャツとリストバンド一緒にラッピングして欲しい
ぷりっつ
おっけー
ぷりっつ
って長!!どんだけ書くんだよ手紙
あなた
よし…ってもう9時半じゃん
あなた
早くラッピングしないと見られちゃう
ぷりっつ
あなたの下の名前もタンブラーやんないと
あなた
あ、そうだった
ぷりっつ
アロマはまひくん来たら渡すか
あなた
どこに隠しとく??
ぷりっつ
端っこに置いとこ
ぷりっつ
そろそろ来るかな、まひくんたち
あなた
だね
まひと
あれ、2人ともはやいね
ぷりっつ
おはよーまひくん、俺7時に来た
まひと
めっちゃ早いね…(
あなた
さとみくんとてるとくんももうそろ来るかな
てると
呼んだー?
さとみ
きましたぁー
あなた
おー!揃ったね
あなた
じゃあさとてるまひは料理頼んだ
ぷりっつ
俺らは…え、俺らは??
あなた
俺らは…飾りつけ?(
ぷりっつ
まだやんの?(
さとみ
え、手空いてるならこっち手伝って欲しい
まひと
うん、僕たちは料理するから、盛ったりとか並べたりとか!
あなた
え、もう盛っちゃっていいの?
てると
盛るのはあとでもいいかもね
てると
コンビニに買い出し行ってきて欲しいかも
まひと
あ、それとお花とかは?
あなた
あ、お花!いいかも!
ぷりっつ
じゃあ俺花とかわかんないし、コンビニ行ってくる。買うものは?
てると
ジュースとか!メモするね
あなた
じゃあ花言葉とか調べて買ってくるね
さとみ
あなたの下の名前のセンスって大丈夫なの?
まひと
ちょっと心配ですね…笑




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