第30話

第1章 真紅の暴君
383
2023/09/23 06:00 更新


ハーツラビュル寮_________パーティ会場





あの事件から数日後、
なんでもない日のパーティが予定通り開催された。




トランペットの音がなり、扉が開く。



パンッパパンッ!! 🎺🎶


ハーツラビュル寮生
我らがリーダ! 赤き支配者!
ハーツラビュル寮生
リドル寮長のおなーりー!
ハーツラビュル寮生
リドル寮長、バンザーイ!!!
リドル・ローズハート
うん。庭の薔薇は赤く、
テーブルクロスは白。
リドル・ローズハート
完璧な『 なんでもない日 』だね。
リドル・ローズハート
ティーポットの中に眠りネズミ派………って
いや、いなくてもいいか。
トレイ・クローバー
そんなに急に変えなくたっていいさ。
トレイ・クローバー
ジャムはネズミの鼻に塗らなくたって
スコーンに塗ればいい。
トレイ・クローバー
絶対ないとダメ、じゃなくて
『 あったっていい 』
にしていけばいいだけだろ?
リドル・ローズハート
うん、そうだね。




2人が楽しそうに会話をしていると、
エースが横で喋り出す。



エース・トラッポラ
はーぁ。
エース・トラッポラ
結局庭の片付けとか今回の準備とか
全部オレらがやらされたんだけど?
デュース・スペード
まあまあ。
デュース・スペード
寮長の体調も
何事もなく回復したわけだし。
ケイト・ダイヤモンド
お庭にフォトジェニックな
飾りつけもできたし!
ケイト・ダイヤモンド
オレ的には大満足♪
グリム
うーっ!早く料理が食べたいんだゾ!
ケイト・ダイヤモンド
オッケー♪ ではさっそく………


ケイトが次の言葉を言おうとした瞬間____

リドル・ローズハート
ちょっと待って!!


リドルが口を開いた。






ケイト・ダイヤモンド
えっ?



リドル・ローズハート
その白い薔薇………
エース・トラッポラ
げっ!塗り残し!
ケイト・ダイヤモンド
あわわわ………💦💦
ケイト・ダイヤモンド
エースちゃん、デュースちゃん!
ちゃんと塗ってって言ったじゃん〜!
デュース・スペード
僕たちのせいですか!?
トレイ・クローバー
リ、リドル……。これは…………、!


みんなが慌てだし、
首をはねられるのではないかと不安になる。


ユウ
ユウ
どうかお目こぼしを!!


すると……、


リドル・ローズハート
……………なんてね。
リドル・ローズハート
もう薔薇の木の1本や2本で
罰したりしないさ。
ケイト・ダイヤモンド
ほ、ほんとー!? リドルくん寛大!
リドル・ローズハート
みんなで塗れば早いだろうしね。
エース・トラッポラ
って!塗るのは変わんねーのかよ!
トレイ・クローバー
まあまあ。それでも本当に………うん。
変わったな、リドル。
グリム
もう1秒も我慢できねえんだゾ!
グリム
さっさとバラでもなんでも塗って!
パーティだ!!!
リドル・ローズハート
それじゃあ、みんな! 準備はいい?
(なまえ)
あなた
はい!寮長!
ユウ
ユウ
はい!寮長!


         「「「 はい!寮長! 」」」
















トレイ・クローバー
リドルが薔薇を塗るなんていつぶりだ?
リドル・ローズハート
さあね。寮長になってからは
寮生に任せっきりだったから……。
ケイト・ダイヤモンド
たまにやるなら楽しいよ!
ケイト・ダイヤモンド
ま、今日は手のかかる1年生がいるけどね
エース・トラッポラ
それ、もしかしてオレ達のこと?
グリム
散々塗らされたんだから
ぜーったいリドルより
オレ様のほうが上手いんだゾ!
リドル・ローズハート
フフフ、それじゃあ
お手並み拝見といこう。
























〜🌹-♥-♠-♦️-♣️〜

リドル・ローズハート
そこ!塗りが甘い!
リドル・ローズハート
もっと濃い赤で色ムラなく塗るんだ!
デュース・スペード
は、はい!
エース・トラッポラ
ちょっ!やっぱ厳しいじゃん!
エース・トラッポラ
少しは優しくなると思ってたのに!
ケイト・ダイヤモンド
まーまー。
ケイト・ダイヤモンド
これがウチの寮長の持ち味だから!
リドル・ローズハート
やるからには完璧に、だよ。
リドル・ローズハート
いいパーティにするためにも
手抜きは許さないからね。
リドル・ローズハート
……フフッ
























〜🌹-♥-♠-♦️-♣️〜


リドル・ローズハート
はっ!


❤️❤️❤️❤️❤️🌹🌹🌹🌹🌹


リドル・ローズハート
よし、こんなものだろう。
エース・トラッポラ
すげー……、
エース・トラッポラ
一瞬で変わっちまった………!
デュース・スペード
すごい速さで全ての薔薇を
赤に塗り替えた……!
デュース・スペード
さすが寮長だ!
ケイト・ダイヤモンド
リドルくん、実践魔法は
特に得意だからね〜!
トレイ・クローバー
さすがだな、リドル。
リドル・ローズハート
これで準備は出来たね。
リドル・ローズハート
なんでもない日のパーティを始めよう!





〜🌹-♥-♠-♦️-♣️〜


エース・トラッポラ
で、寮長の詫びタルトは
結局どうなったの?
リドル・ローズハート
ち、ちゃんと作ってきてるよ。これ。
リドル・ローズハート
この苺のタルトはボクが作った!
トレイ・クローバー
うんうん。形は少し不格好だけど、
苺の艶を出すナパージュを
塗るひと手間もかけてるし
トレイ・クローバー
初めてにしては上出来じゃないか?
エース・トラッポラ
はい、すかさず甘やかし入りました〜。
エース・トラッポラ
ほっといて実食といきますか!
ケイト・ダイヤモンド
あっ、レアなタルトの写メ撮るから
切るのちょっと待って!


パシャッ! 📱



ケイト・ダイヤモンド
………はい、オッケー!
エース・トラッポラ
先輩もマジぶれないよね………。
エース・トラッポラ
んじゃ、いただきまーす!


パクッ!!





デュース・スペード
……………ん!?
(なまえ)
あなた
ん"ッッ!?
ユウ
ユウ
!?!?
ケイト、トレイ
こ、これは………


一同
しょっぱい!!!!!


リドル・ローズハート
えぇっ!?
エース・トラッポラ
なんだこりゃ!?
エース・トラッポラ
ゔぇっ!めちゃくちゃしょっぱい!!!
エース・トラッポラ
何入れたらこうなるワケ!?
(なまえ)
あなた
……見た目が美味しそうだから…、
ユウの料理よりタチが悪い……、…。
ユウ
ユウ
全然……嬉しくない…!げほっ!
リドル・ローズハート
厳密に材料をはかって、
ルール通りに作ったんだ!
リドル・ローズハート
そんな間違いはないはず………!
リドル・ローズハート
………あっ!
リドル・ローズハート
もしかして………
オイスターソースを入れたから?
デュース・スペード
ゲホッ………もしかしてクローバー先輩が
冗談で言ってたセイウチ印の?
リドル・ローズハート
だってトレイが昔、
レシピには載ってないけど
リドル・ローズハート
美味しいタルトには、絶対隠し味で
オイスターソースが入ってるって………!
エース・トラッポラ
オエッ……!んなわけねーだろ!
エース・トラッポラ
ちょっと考えれば嘘だって
わかるでしょーが!
ユウ
ユウ
自分も騙されてたくせに……
(なまえ)
あなた
絡み合う苺とオイスターの斬新な味…
ユウ
ユウ
ねえっ!……兄さん正気に戻って!
(なまえ)
あなた
そんなに酷くはないよ。さすがに。
ケイト・ダイヤモンド
しかもこれ、隠し味って量の
しょっぱさじゃないよね!?
ケイト・ダイヤモンド
どんだけたくさん入れたの!?
リドル・ローズハート
だ、だって!適量とか言われても
わからないだろう?!
リドル・ローズハート
何cc使うのか正確に
教えておいてくれないと…………
トレイ・クローバー
………プッ!
トレイ・クローバー
ꉂꉂ あはははははっ!
トレイ・クローバー
まさかあの冗談を真に受けて
本当に入れる奴がいたなんて!
トレイ・クローバー
ꉂꉂꉂ………あはははははっ!
リドル・ローズハート
ꉂ………あは、あはは、
リドル・ローズハート
そうだね。
リドル・ローズハート
馬鹿だな、ボク………
リドル・ローズハート
あはははっ!
デュース・スペード
はは、不味すぎて笑えてきたな。
エース・トラッポラ
つーか、これもう笑うしかなくね?
エース・トラッポラ
ははっ、!
グリム
でも、なんかこれはこれで
美味い気がしてきたんだゾ!
ケイト・ダイヤモンド
あ、それわかるかも!
ケイト・ダイヤモンド
案外悪くないよね!
デュース・スペード
ダイヤモンド先輩もグリム並に
ゲテモノ食いじゃないですか!!
ケイト・ダイヤモンド
いやいや、そんなことはないって!
トレイ・クローバー
このタルトは甘くないから悪くない、
トレイ・クローバー
だろ?
ケイト・ダイヤモンド
えっ?
トレイ・クローバー
お前、甘いもの嫌いだもんな。
ユウ
ユウ
でも、食べに来てませんでしたか?
ケイト・ダイヤモンド
えっ、えっ………?
ケイト・ダイヤモンド
トレイくん、なんで知ってんの………?
ケイト・ダイヤモンド
俺、甘いもの苦手だなんて、
誰にも言ったことないんだけど…?
トレイ・クローバー
『 ドゥードゥル・スート 』を
話のネタにするフリで
よくケーキの味を変えさせるだろう?
トレイ・クローバー
全然顔には出さないけど、もしかしたら
甘いものが苦手なのかなとずっと思ってた
ケイト・ダイヤモンド
あ〜………バレてたんだ?
ケイト・ダイヤモンド
うわ、はっず………。
ケイト・ダイヤモンド
トレイくん、リドルくんの件もそうだけど
ケイト・ダイヤモンド
その「 思ってたけど言わない 」っての
良くないと思うな〜、オレ!
トレイ・クローバー
次の『 なんでもない日 』は
キッシュも焼いてやるからな。
ケイト・ダイヤモンド
そりゃどーも。
ケイト・ダイヤモンド
………ケーキ並みに
フォトジェニックなやつにしてね。



チェーニャ
ふんふふーん♪
チェーニャ
トレイのお菓子は
いつ食べても絶品だにゃあ〜。 モグモグ
リドル・ローズハート
チェーニャ!何でここに!?
チェーニャ
ん?
チェーニャ
『 なんでもない日 』だから
お祝いにきただけさ。
チェーニャ
おめでとう、リドル。
チェーニャ
それと、シャーに会いに来た♪
リドル・ローズハート
『 なんでもない日 』は
ハーツラビュル寮の伝統行事だ。
リドル・ローズハート
キミには関係ないだろう?
チェーニャ
それはそっちの人たちも
同じじゃにゃーの?
リドル・ローズハート
それと、シャーというのは…、
グリム
あっ、オマエ!
こないだ会ったにゃあにゃあ
しゃべる変なヤツ!
チェーニャ
シャーはこいつのことにゃあ〜!
リドル・ローズハート
…、昔に話してたあの子かい?
チェーニャ
そうだにゃあ〜?
トレイ・クローバー
……、まさかこの学園の生徒なんて…
ケイト・ダイヤモンド
………、シャーロット……
チェーニャ
……、ま、信じるかは
おみゃーら次第だがにゃあ〜。
(なまえ)
あなた
……、………
グリム
…そういえば、
結局オマエはどこの寮なんだゾ?
トレイ・クローバー
………そもそもチェーニャは
うちの学園の生徒じゃない。
トレイ・クローバー
ナイトレイブンカレッジの
長年のライバル学校、
トレイ・クローバー
ロイヤルソードアカデミーの生徒だ。
デュース・スペード
えぇっ!?違う学校の生徒!?
エース・トラッポラ
しかもロイヤルソードアカデミー!?
(なまえ)
あなた
他にも魔法学校かあるんだね…
ユウ
ユウ
なんかすごく格好いい名前だね!
ハーツラビュル寮生
今、ロイヤルソードアカデミーって
言ったか!?
ハーツラビュル寮生
あの気取った奴らの仲間が来てるって!?
ハーツラビュル寮生
なんだと!? どいつだ!
すぐ追い出してやる!!!
チェーニャ
おっと。
チェーニャ
それじゃ、タルトも食べたし、
シャーにも会えたし、
チェーニャ
俺は帰るとするかにゃ。
チェーニャ
またにゃー、シャー!
チェーニャ
フッフフーン♪



そう言ってチェーニャこと、アルチェーミ・アルチェーミエヴィンチ・ピンカーが去っていく。
ハーツラビュル寮生
あっ!逃げたぞ!
ハーツラビュル寮生
追え追え〜!!!


それに続いて何人かが追いかていく。





グリム
なんかみんなが急に殺気だったんだゾ…。
リドル・ローズハート
ナイトレイブンカレッジの生徒は高確率でロイヤルソードアカデミーの生徒を敵視しているからね。
トレイ・クローバー
100年も延々と負け続けてれば
そうもなるというか……………。


ケイト・ダイヤモンド
まーまー!お祝いの日に
そんな暗い話はナシナシ!
ケイト・ダイヤモンド
今日は『 なんでもない日 』パーティを
楽しもうよ!
グリム
にゃっはー! 腹がはち切れるまで
ご馳走を食ってやるのだー!
グリム
『 なんでもない日 』、バンザーイ!









































サバナクロー寮_________レオナの部屋



ラギー・ブッチ
あーあ、いいなあ。
ラギー・ブッチ
ハーツラビュルのヤツらは今日は
ご馳走食いまくりのパーティらしいッスよ
ラギー・ブッチ
サバナクローにもそういう腹が膨れる
伝統ないッスかねぇ。
レオナ・キングスカラー
フン…………晴れた日に昼間にケーキやらクッキーやら食いながら楽しいパーティだ?
レオナ・キングスカラー
虫唾が走るな。
ラギー・ブッチ
あなたくんもいるようですけどね〜?
レオナ・キングスカラー
…………………、。
ラギー・ブッチ
まぁ、確かにハーツラビュルのヤツらの
食べ物より、あなたくんのほうが、
ラギー・ブッチ
オレらにはあってるッスからね〜
レオナ・キングスカラー
………ラギー、お前、
アイツのことになると嫌に積極的だな。
ラギー・ブッチ
………何のことッスか?
レオナ・キングスカラー
まぁいい。
レオナ・キングスカラー
それよりラギー、例の件だが……………
ラギー・ブッチ
任せてください。
ちゃーんと準備進んでるッスよ。
ラギー・ブッチ
シシシッ!
レオナ・キングスカラー
アイツらが暢気に茶を飲んでられるのも
今のうちだ。
レオナ・キングスカラー
気取ったマレウスのヤツもな。
レオナ・キングスカラー
覚悟しておけ…………………
レオナ・キングスカラー
フッ、フハハ! ハハハハハ!






第1章 真紅の暴君 〜 終 〜 

第2章 〜 荒野の反逆者 〜 NEXT ▶▷▶▷

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