此の人の能天気さは見習いたい。
初対面且つ御互いを嫌ってる(気がする)私達を差し置いて、悠々と御弁当を広げる其の能天気さ。
最早同じ人間だとは思えない、思いたくも無い。
キョーさん、そう呼ばれた男は睨みながら嫌そうな返事をした。
…そんなに嫌なら名乗らなくても良いのに。
こんな人、如何でも良いや。
どうせ関わらないだろうし。
そう思った私は、無心で御飯を食べ進めた。
キーンコーンカーンコーン、と何処にでも有りそうなチャイムが鳴る。
転入初日も もう終わりへと差し掛かっていた。
今日一日、リリアちゃんと余り話せなかった事が、一番悲しい。
そう思って隣を見ると、リリアちゃんは何故か私の方を見ていた。
其の顔は何処か妖しく、不気味な感じがする。
そんな思いは振り払い、帰り支度を済ませて教室を後にしようとした時、放送が鳴り響いた。
少し嫌な雰囲気を醸し出しながら放送をしている人に嫌気が出す。
…待って生徒会室??
怪し気な瞳で笑い掛ける彼女に、身震いをした。
おどろおどろしいリリアちゃんは、何かを企てている様に見える。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!