ニューメキシコがいつの間にか立ち、ニューヨークの後ろに立つ。
ニューヨークは押し黙ったままだ。
UKがポツリと言う。
フロリダが机を殴って立ち上がる。
誰も、何も言わなかった。
沈黙、沈黙だ。
フロリダが冷たくそう言う。
UKも、あきらめたようにそう言う。
他の皆も口々に、それぞれ終了時間に従うと、異口同音に言った。
会議室を出てから、ニューヨークと暫く歩いた。
俺から話を切り出す。
ニューヨークが振り返る。
感情のままに動いた、胸ぐらをつかんで、壁に押し付けた。
ニューヨークは何も言わなかった、いや、言えなかったと言った方が良いのだろうか。
手を放して、早足でまた歩き始める。
あいつは愛情で動いていた、それだけだったようだ。
ぼくはハワイ!本当は日本に編入されたかったけど結局アメリカに飲み込まれ、
最終的に戦争の開始地点になってしまった可哀想な島国さ!
まあ、日本に編入されてもロクなことにならなかった気もするけど。そんなことは置いといて…
沖縄戦は終戦し、まだ本島ではいざこざあるけど、擬人化の方の沖縄はあっさり捕まった。
元からぼくは日本の皆と仲が良かったので、
その流れで沖縄とはこっそり、定例でスパムパーティーを開催している。
まぁ、元独立国というのが一緒だが、
日本に編入しようとして成功した奴と失敗した奴、それぐらいの違いしかない。
仲良くするのは自明の理ってやつだ。
こっそりくすねてきた沖縄が入れられている牢の鍵をアラスカが複製した物で牢の中に入り、沖縄と抱き合う。
ちなみにアラスカに頼んでぼくが怒られていないのは、
ある時の北海道行きの旅の際、無理やり連れてきたところ、
北海道と奇跡的に意気投合して晴れてぼくの味方になった経緯がある。
「まったくしょーがねーな」
と、言いながら、見よう見まねで複製品を作っただけでなく、他の州達にバラしもしなかったのだ。
持つべきものは最北端の友と南国の主人公である。
せっせとバスケットからスパムを取り出し、
缶切りでスパムを開けて、そしてチップスアレンジをしたスパムを詰めた箱も開け、
健康も志さなければいけないので少々トウモロコシが入った箱も開ける。
そして二人分の水筒も取り出したら完璧!
アメリカから栄養の偏りがなんやら言われそうだが、
それを言うなら仕事優先癖と交通網をもう少し何とかしろって話しだ。
定期的に、その牢屋からはぽわぽわした空気が出て来るのであった。








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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!