寝ると…思い出してしまう。
君との思い出を。
嫌な思い出な訳じゃない。
幸せな思い出だからこそ、今は辛い。
蘇る君との会話。
ほんとに…楽しかった。
メンバーが4人になってさ…最初の頃は、受け入れられなかった。
というか今も受け入れられないけど。
目を瞑ると…君が笑っている姿が見える。
耳を澄ますと…君が俺のことを呼んでいる。
撮影をすると…君がメンバーとふざけている姿が見える。
俺がボケても拾ってくれた君。
適切なアドバイスをくれた君。
どんな時も真面目に一生懸命進行してくれた君。
全部全部…おんりーチャンじゃなきゃダメなんだよ。
もう…元には戻れない?
そんなの嫌だ…俺に出来ることは何?
大してできない…俺には。
おんりーチャンを取り戻すことは不可能なの?
早く帰ってきてよ…!
おんりーチャンがいないと楽しくないよ。
俺じゃ…俺じゃダメなの?
おんりーチャンの辛さを苦しさを分かってあげるのは。
もう…分かんないよ。
俺は何がしたい?
おんりーチャンの役に立ちたい。
けど…こんな俺に何ができる?
もっと迷惑かけるんじゃないか?
こんな俺が嫌だ。
大人だろ…!
もっと…役に立てよ…
俺は…おんりーチャンと話す。
戻ってきてって言うんじゃない。
相談に乗るよって。
いつでも良いからねって。
優しく、おんりーチャンが話しやすいように。
話す時間あるのかな…
いやあるかなじゃなくて…作るんだよ。
作らなきゃ…俺が。
おんりーチャンと話す時間を。
予定表を見る。
なんで?なんで?なんで?
運悪すぎ…
空いてる時間がない…
いや…ここを少し早めればいけるか…?
ほんとにありえない!
なんでこういう時に限って、忙しいんだよ。
いや…有難いんだけどさ。
今じゃないんだよな…
全部突然のことで…頭があまり回ってない。
俺は…君の役に立つことは出来ないの?
こんなやつが…メンバーでごめんな。
おんりーチャンの役に立たない…
俺の方がドズル社を抜けた方が良かったんじゃないか。
その方がみんな楽しいだろうし…
何言ってんだよ…
俺が抜けたら意味ねぇじゃねぇか。
みんなと一緒にまたやりたいんだろ?
なのになんで抜けるんだよ…
ごめん…ごめんな。
俺は、凄い人じゃない。
だから…おんりーチャンが何を思ってるのかなんて
分かんないんだよ…
でも、おんりーチャンのことを想っているのは誰よりも大きいと言える。
俺じゃダメなのか?
俺じゃおんりーチャンを救えない?
いや、救えないじゃなくて救うんだよ。
初めから弱気になったって、何も出来ない。
俺は俺なりの方法でおんりーチャンを救う。
また…一緒に撮影しような。
その時はさ、沢山ツッコんでよ?
沢山…ボケを拾ってよ?
別にやらなくてもいい。だって…
君が笑って楽しそうにやっているのが、俺は何より嬉しいから。
そのために俺は君を取り戻す________。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。