僕にも聞こえる声で小言を言うカンミン
でも今はそれより会話の内容が気になっていた。
カンミンの言う通り、思ってもいなかった内容に情けない声が漏れた。
僕をおちょくるようにそう言うカンミン
それは紛れもなく真実で、
同い年とはいえ、7年目の口から聞くと
想像以上に重く感じた。
『それは自分で聞けよー、もうお前の惚気に付き合ってられない』
そう言い残してカンミンは水を汲みに練習室を出た。
あなたは練習室の端っこで仙と一緒にダンスの練習をしてる。
一旦は僕も練習を再開して、
邪念を払うかのように踊り続けた。
外はもう暗くなり、僕しかいなくなった練習室に声が響いた。
『1人じゃ怖いよーㅎ』と笑いながらあなたは僕の隣に来た。
鏡に映る二人は、久しぶりに見た気がした。
30分ほど練習をしたところでいったん休憩を取ることにした。
時刻は2:30
あなたいわく他の練習室にも少しずつ人がいたようだった。
珍しく素直に言う彼女に少し心が揺れた。
自分の感情を自覚してからは、
彼女の一挙手一投足に振り回されてばっかりだ。
そう言われれば、カンミンも
「あなたの歌い方はケヒョニヒョンみたいだ」って言ってたような言ってなかったような。
似ても似てなくても、あなたが歌がうまい理由は
そういう努力の積み重ねなんだろう。
彼女は笑ってそう聞いてきたけど、
僕は本心を伝えるべきだと思った。
考えてみたら、彼女とこれから先ずっと一緒に居れる保証はないんだ。
伝えたいことは伝えなきゃ。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。