第28話

芽生え
258
2018/04/28 01:36
いつのまにか眠っていたらしく
ベッドにいた
目覚めはどこからか迷い込んだ小鳥のさえずり
ロカ
おはよう…
誰もいない部屋で一人。呟く
ボケーっとしてたら思い出す
小鳥の報告。

《かやが来る》
急いで支度して、
洋服とかいるもの全部鞄に詰め込んで…
そのほかは…まああっちで揃えよう
画材を持ち運ぶのは出来なくて、
洋服を詰め込んだ鞄を持って庭へ行った
初めてかやにあった場所
そしたら…
ロカ
かや。
いつもの安心する存在がいる
思いっきり抱きついてたら
かやはどこか弱々しく抱き締めてくれる
ロカ
…どーせならもっと強く抱き締めてよ
かや
…これ以上強くしたらロカが
消えちゃいそうで怖いんだよ
ロカ
えへへ…消えてもかやは
見つけてくれるでしょ?
かや
それを言われちゃ敵わないよ
バッと離れたらかやは驚いて
ロカ
時間は大丈夫?
って聞くと


かやは悲しそうに
かや
大丈夫。車も用意してあるから
ロカ
ねえかや
ロカ
あの話の答えなんだけどね
私は鞄を見せて
ロカ
さやが私の前から消えてしまうならね。
ロカ
私も連れてってよ。
かや
…もちろんだよ!
かやは意味がわかったらしく
車を呼んで、すごく楽しそうにしてた
ロカ
あ。そうだ。
画材、持って行きたいんだけどいい?
かや
全然いいよ。運ばせよう
かや
車を呼んだからロカは先に行ってて
そう言われて私は玄関先に向かった
そしたらほんとに車があって、
後ろからかやが来て、
エスコートしてくれた。
車に乗ったら後ろにトラックがあって
あれなに?って聞いたら
《画材を運んでるんだよ》って言われた
昨晩遅くまで起きてたせいか眠りに落ちる
次に目覚める時、変わる世界に知らないふりして_

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