第5話

【どうして?】
25
2020/09/20 07:41
あれから数分たってもうすぐ家に着く所だ。
美月 歩
…先輩、足遅いですね
高橋 結
遅くないわよ。貴方が速いの。
美月 歩
あ、確かに、先輩チビだから俺の歩幅じゃ追いつけない…
高橋 結
貴方はどこまで私を傷つけたい訳?
美月 歩
どこまでも!
また、そう自信満々と言う。
高橋 結
全く…あ、宿題どこだろ…
美月 歩
先生今日は何もしなくっていいって言ってましたよ。
高橋 結
え!先生優しい…!やっぱりどっかの誰かさんとは違って紳士な人ね。
私は彼を見ていつも彼がする嘲笑いをしてやった。
美月 歩
…先輩は
高橋 結
…?
ドンッ!
美月 歩
どうして俺の方を見てくれないんですか?
高橋 結
…えっ?
いきなりの発言につい固まってしまった。それも近くの兵に手をついて壁ドン状態だ。
美月 歩
いつも好きって伝えてもふざけてるとしか思われてないですし、
俺といたって先生先生って…なんで。
高橋 結
…っ!
美月 歩
…どうしたら俺の方を…俺"だけ"を見てくれますか?
その言葉で顔に熱が集まったのが分かる
美月 歩
…今の俺、すごいダサいヤツですね…こんなことで嫉妬して…なんかバカみたいです。
そう言って壁から手を話した。
美月 歩
すいません、困らせる事言って。あ、着いたんで。それでは。
高橋 結
…!
私は何も言えずにいたが、今、考えるより体が先に動いてしまった。
グイッ
高橋 結
まって!
美月 歩
!?
私は彼の腕を引っ張った
美月 歩
ど、どうしました…?
高橋 結
ら、来週の月曜日…
今日は金曜日。だから月曜日まで3日。
美月 歩
…月曜日?
高橋 結
月曜日までにっ…返事…するからっ…待ってて欲しい…
今出せる精一杯の声を振り絞って話した。
美月 歩
っ…!
高橋 結
み、美月…?
美月 歩
…期待、してもいいんですかね…?
高橋 結
あっ…コクリ
私は静かに頷いた
美月 歩
…ヘヘッ、そうですか、それじゃあ楽しみにしてます。では!
そうはにかんで走って行った。

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