目の前で息を整えているジミン先輩に謎の感謝をするも、テヒョン先輩はそんな辛辣なことを言う。
辛辣なテヒョン先輩を睨んでもう一度ジミン先輩に視線をやれば目を丸くして私達を見ていた。
前でわざとらしくブルブルと肩を震わせるジミン先輩にそんな大げさな…と笑いをこぼせば「本当だって!」とジミン先輩の食い気味な返答が来て「おお…」と思わず声が溢れた。
そんな私達を見て横に居るテヒョン先輩はふっと鼻で笑う。
だってだって、と手足をバタバタさせながら何か言いたげなジミンさんに首を傾げればテヒョン先輩の「はあ…」というため息が聞こえる。
先輩がジミン先輩に釘を差したかと思いきや、先輩の左手にかけられていたバッグは今はジミン先輩を下敷きにしていた。
「いて〜…」と顔を擦るジミン先輩の顔はトナカイの鼻のように赤くなっていて思わず吹き出してしまう。
そうこうしていれば、話を変えるようにテヒョン先輩はジミン先輩へと話を振る。
そう言えば、私達が速いから〜…なんて言っていたけど約束なんかしたっけ?と首を傾げた。
コクリと頷くジミン先輩に何かしたっけ…と不安になる。
今日初めてお会いしたと私は思っていたんだけど…なんて思っていれば「お前なんかされたの?」とテヒョン先輩の心配そうな声が聞こえてきて慌てて首を振る。
ジミン先輩は納得がいかないのか再びバタバタと暴れ出す。
子供ですか、なんてツッコミは心の中に閉まっておいた。
チラリと合ったジミン先輩の視線。
不思議に思って首を傾げれば、頑張れ…とでも言うようにジミン先輩は眉を下げて口を開いた。
その瞬間、降っていた粉雪が止まったような気がして、テヒョン先輩の低音ボイスだけが耳に響いた。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。