第5話

土曜日
10
2025/03/07 15:59 更新
気づくと俺は
電車の中にいた
車窓から見える景色は
とても暗くて
雪が少し積もっている
電灯も少ない外の景色の暗がりに
自分の心臓の鼓動が
合わさって、なんとも言えない
不気味さを感じ取っている
???
???
「縺倥e繧、どう?
勉強の調子は」
彼女と俺は、
隣同士に座っている
俺の表情からは
何も読み取れない
何も描かれていない仮面を
その表情に着けたようだった
主人公
主人公
「.....最近、勉強づくしで
身体が不調なんだよな....」
???
???
「....そっかぁ、
今日の土曜学習会も
頑張ってたし、
そりゃあ、疲れるよねぇ...」
少しの静寂が電車を満たす
???
???
「.....じゃあ...さ」
???
???
「...明日、ちょっとだけ
ガス抜きする?」
彼女の顔は、いつ見ても
安心する
主人公
主人公
「.....なにするの?」
???
???
「ん〜、カフェで
雑談とか...?」
???
???
「愚痴とか色々聞くよ?」
主人公
主人公
「.....たまにはいいかもね」
俺も少し顔色に
生気が戻ってきたようだ
???
???
「それじゃあ、明日の、
....いつも私が登校してる
時に乗る電車で、
朝早く出て勉強に
支障がないようにするね」
主人公
主人公
「....いつのやつ?」
???
???
「8:14の電車だけど、
君は、次の駅だから
8:16とかじゃない?」
主人公
主人公
「.....わかった。
楽しみにしてる」
俺は少し微笑みをきかせた笑みで
その言葉を迎えた
彼女はそれに
同じような笑顔で応えた
線路内に居る俺は、
この俺を目で捉えてるように感じる
憎悪
その感情によって
黒く染め上げられたのだと
錯覚するほどに漆黒を示す
俺の瞳は、ずっとこちらを
見つめていた
あの電車
アレ
これは現実だと、
薄々自分も理解してきたはずだったが
一つ理解できないのは
その行動理由だ
いわゆる動機を持っていない
その動機を知ってしまったが最後
俺は、俺自身へと収束し、
そのまま死ぬことになるのだろう
主人公
主人公
「.......」
俺は最早、何も発声を
行わないようになっていた
もうほとほと、
言うべきセリフを、
言い終わったんだろう
俺の意識は迫り来る電車を前にして
次の幻へ、手をかける

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