昨日は、ほぐの夢を見なかった。
それでもほぐは変わらずぼくを優しく包み込むようにそこにいるんだ。
「ろき、ぼくのせいだよね…?」
「その怪我……」
『なぜめるとくんのせいなんだい?』
『僕が君を守りたいと思ったから行動しただけのこと。』
『人間である畑沼さんも、同じだったよ。僕の気持ちとね。』
「……ろきの気持ち?」
『そう、めるとくんを守りたいというきもちさ。』
!!!!
「どういうことだよ!?ろき!!」
「ろきがぼくを守ろうとしてくれているのはぼく自身でも感じる。」
「本当に感謝しています。ありがとう…。」
「……でも畑沼さんがぼくを守りたいと思っているってどういうこと?」
「畑沼さんは、ぼくを小屋に閉じ込めたんだよ!?ろきが助けてくれたんだ!だから知っているだろ!?ろきと同じ気持ちなわけないだろ!!!」
ろきは、畑沼さんに騙されているのかもしれない。
そんなはずなんてないんだ…。
そんなはずなんて…。
『めるとくん ^_^ 大丈夫。そんなことはないよ。』
『僕が畑沼さんに騙されているっ思ったりしたでしょ?』
「え!?何でわかったんだ?」
『さあ、どうしてだろうね ^_^ 』
ろきの瞳は暖かくてぼくの心臓にもぬくもりが届いてくるようで安心するんだ。
ほぐもぼくに対してこんな風に思ってくれているのかな?
……ほぐ?
なんで?今ぼくはろきの目を見て安心していたんだ。
なんでほぐのことを考えたんだろう。
ぼくは……ほぐにそう思ってほしいの?
なんで?
「ほぐ…」
『めるとくん、大丈夫だよ。』
ろきの大丈夫は本当に大丈夫なんだと思えた。
また鼻の奥がツンとして涙があふれた。
会いたいよ。ほぐ……。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!